上野日記

自分が主人公の小さな物語

読書

林真理子の『最終便に間に合えば』を読んだ

林真理子の『最終便に間に合えば』を読んだ。1985年に文藝春秋より刊行された短編集で、「最終便に間に合えば」、「エンジェルのペン」、「てるてる坊主」、「ワイン」、「京 都 ま で」の5編が収録されている。この内「最終便に間に合えば」と「京都まで」…

辻村深月の『ハケンアニメ!』を読んだ

辻村深月の『ハケンアニメ!』を読んだ。2014年にマガジンハウスより刊行され、2015年の第12回本屋大賞の3位に選ばれた長編小説だ。2022年5月には吉岡里帆主演の映画が公開された。以下はAmazonより: 伝説の天才アニメ監督王子千晴が、9年ぶりに挑む『運命…

奥田英朗の『ララピポ』を読んだ

奥田英朗の『ララピポ』を読んだ。2005年に幻冬舎より刊行された。登場人物が少しずつ関わり合うオムニバス形式の短編小説集で、「WHAT A FOOL BELIEVES」、「GET UP,STAND UP」、「LIGHT MY FIRE」、「GIMMIE SHELTER」、「I SHALL BE RELEASED」、「GOOD V…

伊坂幸太郎の『AX』を読んだ

伊坂幸太郎の『AX』を読んだ。2017年にKADOKAWAより刊行された、『グラスホッパー』、『マリアビートル』に続く「殺し屋シリーズ」第3弾の連作短編小説で、「AX」、「Bee」、「Crayon」、「EXIT」、「FINE」の5編が収録されている。以下はAmazonより: 「…

米澤穂信の『愚者のエンドロール』を読んだ

米澤穂信の『愚者のエンドロール』を読んだ。2002年に角川スニーカー文庫より刊行された「〈古典部〉シリーズ」第2弾の長編推理小説だ。以下はAmazonより: 「折木さん、わたしとても気になります」文化祭に出展するクラス製作の自主映画を観て千反田えるが…

瀬名秀明の『小説 ブラック・ジャック』を読んだ

手塚治虫の『ブラック・ジャック』を原作とした瀬名秀明の『小説 ブラック・ジャック』を読んだ。2019年に誠文堂新光社より刊行された連作短編集で、「B・J vs. AI」、「命の贈りもの」、「ピノコ手術する」、「女将と少年」、「三人目の幸福」の5編が収録さ…

米澤穂信の『氷菓』を読んだ

米澤穂信の『氷菓』を読んだ。2001年に角川スニーカー文庫より刊行された「〈古典部〉シリーズ」第1弾の長編推理小説だ。第5回(2001年)角川学園小説大賞内で新設されたヤングミステリー&ホラー部門で奨励賞を受賞し、2012年にテレビアニメ化、2017年には実…

安生正の『生存者ゼロ』を読んだ

安生正の『生存者ゼロ』を読んだ。2013年に宝島社より刊行され、第11回(2012年)『このミステリーがすごい!』大賞の大賞を受賞した長編ミステリー(バイオサスペンス)小説だ。応募時のタイトルは『下弦の刻印』らしい。以下はAmazonより: 北海道根室半島沖…

東野圭吾の『マスカレード・ゲーム』を読んだ

東野圭吾の『マスカレード・ゲーム』を読んだ。2022年4月に集英社より刊行された「マスカレード」シリーズ第4弾の長編推理小説だ。シリーズ累計495万部を突破したらしい。 以下はAmazonより: 解決の糸口すらつかめない3つの殺人事件。 共通点はその殺害方法…

東野圭吾の『禁断の魔術(文庫)』を読んだ

東野圭吾の『禁断の魔術(文庫)』を読んだ。2012年に『禁断の魔術 ガリレオ8』として刊行され、2015年に文春文庫版オリジナルとして文藝春秋から『禁断の魔術』として刊行された長編小説だ。単行本に収録されていた「透視す(みとおす)」、「曲球る(まが…

今村翔吾の『塞王の楯』を読んだ

今村翔吾の『塞王の楯』を読んだ。2021年に集英社より刊行され、2022年第166回直木賞を受賞した戦国長編小説だ。直木賞受賞を知り、すぐに図書館に予約したが半年たった漸く読むことができた。以下はAmazonより: 越前・一乗谷城は織田信長に落とされた。幼…

貴志祐介の『黒い家』を読んだ

貴志祐介の『黒い家』を読んだ。1997年に角川書店より刊行され、第4回「日本ホラー小説大賞」の大賞を受賞した長編ホラー小説だ。1999年には日本で、2007年には韓国で映画化もされているらしい。以下はAmazonより: 若槻慎二は、生命保険会社の京都支社で保…

乃南アサの『凍える牙』を読んだ

乃南アサの『凍える牙』を読んだ。1994年に新潮社より刊行され、第115回直木賞を受賞した長編小説だ。サスペンス・ミステリー・刑事小説の要素を含んでいる。以前から読みたいと思っていた小説で、ようやく読むことができた。2001年と2010年にドラマが放送さ…

門井慶喜の『銀河鉄道の父』を読んだ

門井慶喜の『銀河鉄道の父』を読んだ。2017年に講談社より刊行され、158回(2017年下半期)直木三十五賞を受賞した長編小説だ。以下の概要はAmazonより引用: 宮沢賢治は祖父の代から続く富裕な質屋に生まれた。家を継ぐべき長男だったが、賢治は学問の道を…

米澤穂信の『満願』と『王とサーカス』を読んだ

米澤穂信の『満願』と『王とサーカス』を読んだ。『満願』は2014年に新潮社より、『王とサーカス』は2015年に東京創元社より刊行された短編集と長編小説で、どちらの作品も2年連続で「このミステリーがすごい!」などミステリーランキング3冠に輝いている。…

町田そのこの『52ヘルツのクジラたち』を読んだ

町田そのこの『52ヘルツのクジラたち』を読んだ。2020年に中央公論新社より刊行され、2021年に本屋大賞を受賞した長編小説だ。町田そのこの初の長編小説らしい。以下はAmazonより: 52ヘルツのクジラとは―他の鯨が聞き取れない高い周波数で鳴く、世界で一頭…

東野圭吾の『透明な螺旋』を読んだ

東野圭吾の『透明な螺旋』を読んだ。2021年9月に文藝春秋より刊行された長編推理小説だ。ガリレオシリーズの第10弾で、長編としては第5作目となる。以下はAmazonより: シリーズ第十弾。最新長編。 今、明かされる「ガリレオの真実」。 房総沖で男性の銃殺遺…

夏川草介の『臨床の砦』を読んだ

夏川草介の『臨床の砦』を読んだ。2021年4月に小学館より刊行された長編小説だ。以下は小学館のページより: 「この戦、負けますね」 敷島寛治は、コロナ診療の最前線に立つ信濃山病院の内科医である。一年近くコロナ診療を続けてきたが、令和二年年末から目…

馳星周の『少年と犬』を読んだ

馳星周の『少年と犬』を読んだ。2020年に文藝春秋より刊行され、第163回直木賞を受賞した連作短編小説だ。「男と犬」、「泥棒と犬」、「夫婦と犬」、「娼婦と犬」、「老人と犬」、「少年と犬」の6編が収録されている。以下の概要はAmazonより: 家族のために…

恩田陸の『六番目の小夜子』を読んだ

恩田陸の『六番目の小夜子』を読んだ。1992年に新潮社より刊行された長編小説で、恩田陸のデビュー作である。ジャンルとしては、SF・ホラー・ファンタジーだが、巻末の解説にはミステリー小説でもあると書いてある。NHKでドラマ化(2000年)もされている。過去…

森見登美彦の『ペンギン・ハイウェイ』を読んだ

森見登美彦の『ペンギン・ハイウェイ』を読んだ。2010年に角川書店より刊行され、第31回日本SF大賞を受賞した長編ファンタジー小説だ。2018年にアニメ映画化された。そのアニメが先日(7/20)BS12トゥエルビで放送されたので録画し、観る前に原作を読んでみた…

東野圭吾の『白鳥とコウモリ』を読んだ

東野圭吾の『白鳥とコウモリ』を読んだ。2021年4月に幻冬舎より刊行された長編推理小説だ。図書館の予約が遅れたため3ヶ月待ちとなりようやく読むことができた。以下の概要はAmazonより: 幸せな日々は、もう手放さなければならない。遺体で発見された善良な…

吉田修一の『熱帯魚』を読んだ

吉田修一の『熱帯魚』を読んだ。2001年に文藝春秋より刊行された短編集で、「熱帯魚」、「グリンピース」、「突風」の3編が収録されている。第124回芥川賞と第23回野間文芸新人賞の候補になった。 以下の概要はAmazonより: 大工の大輔は子連れの美女、真実…

奥田英朗の『空中ブランコ』を読んだ

奥田英朗の『空中ブランコ』を読んだ。2004年に文藝春秋より刊行された連作短編小説集で「空中ブランコ」、「ハリネズミ」、「義父のヅラ」、「ホットコーナー」、「女流作家」の5編が収録されており、第131回直木賞を受賞した「精神科医 伊良部シリーズ」の…

奥田英朗の『イン・ザ・プール』を読んだ

奥田英朗の『イン・ザ・プール』を読んだ。2002年に文藝春秋より刊行された連作短編小説集で「イン・ザ・プール」、「勃ちっ放し」、「コンパニオン」、「フレンズ」、「いてもたっても」の5編が収録されている。『精神科医 伊良部シリーズ』の第1弾で第127…

住野よるの『青くて痛くて脆い』を読んだ

住野よるの『青くて痛くて脆い』を読んだ。2018年にKADOKAWAより刊行された長編青春小説で、2020年には吉沢亮と杉咲花主演で映画化された。 以下の概要はAmazonより: 人に不用意に近づきすぎないことを信条にしていた大学一年の春、僕は秋好寿乃に出会った…

村上春樹の『一人称単数』を読んだ

村上春樹の『一人称単数』を読んだ。2020年に文藝春秋より刊行された短編小説集で、「石のまくらに」、「クリーム」、「チャーリー・パーカー・プレイズ・ボサノヴァ」、「ウィズ・ザ・ビートルズ with the Beatles」、「『ヤクルト・スワローズ詩集』」、「…

東野圭吾の『ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人』を読んだ

東の圭吾の『ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人』を読んだ。2020年に光文社より刊行された長編ミステリー小説だ。以下の概要はAmazonより: 殆どの人が訪れたことのない平凡で小さな町。寂れた観光地。ようやく射した希望の光をコロナが奪い、さらに殺…

池井戸潤の『半沢直樹 アルルカンと道化師』を読んだ

池井戸潤の『半沢直樹 アルルカンと道化師』を読んだ。2020年に講談社より刊行された「半沢直樹シリーズ」の第5弾の長編小説だ。ただ、時系列的には1作目の『オレたちバブル入行組』の前日譚にあたり、舞台も同じ大阪西支店だ。以下の概要はAmazonより: 東…

東野圭吾の『クスノキの番人』を読んだ

東野圭吾の『クスノキの番人』を読んだ。2020年3月に実業之日本社より刊行された長編小説だ。以下の概要はAmazonより: その木に祈れば、願いが叶うと言われるのはなぜか。 えっ、たったこれだけ?ひょんなことから「クスノキの番人」を任された青年、自分の…

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