上野日記

自分が主人公の小さな物語

薬丸岳の『誓約』を読んだ

薬丸岳の『誓約』を読んだ。2015年に幻冬舎より刊行された長編ミステリー小説だ。

以下の概要は幻冬舎の書籍ページより引用:

一度罪を犯したら、人はやり直すことはできないのだろうかーー。罪とは何か、償いとは何かを問いかける究極の長編ミステリー。

 捨てたはずの過去から届いた一通の手紙が、封印した私の記憶を甦らせるーー。十五年前、アルバイト先の客だった落合に誘われ、レストランバーの共同経営者となった向井。信用できる相棒と築き上げた自分の城。愛する妻と娘との、つつましくも穏やかな生活。だが、一通の手紙が、かつて封印した記憶を甦らせようとしていた。「あの男たちは刑務所から出ています」。便箋には、それだけが書かれていた。

 一度罪を犯したら、人はやり直すことはできないのだろうかーー。究極の問いを突きつける長編ミステリー。

ヤクザに追われていた男は、末期がんの女性から金を貰う代わりにある約束をした。娘をなぶり殺しにした犯人が刑務所から出てきたら殺してほしい、と。金は顔の整形手術と戸籍を買うためだった。それから15年、妻と娘と平凡な生活そしていた男の元へ1通の手紙が届いた。それから男の苦悩が始まる。

緊迫感ある話の展開や、主人公の苦悩など、ハラハラしながら読み進めた。最後の展開には驚いたが、なかなか面白かった。



© 2002-2024 Shuichi Ueno