上野日記

自分が主人公の小さな物語

福田和代の『怪物』を読んだ

福田和代の『怪物』を読んだ。2011年に集英社より刊行された長編ミステリー小説(どちらかというとサスペンスのような気もするが)だ。2013年に佐藤浩市主演でドラマ化され、先日(7/6)にそのドラマが再放送されたので録画を観る前に原作を読んでみた。

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以下の概要はAmazonより:

定年を間近に控えた刑事、香西には〈死〉の匂いを嗅ぎとる不思議な能力があった。その力を手掛かりに不審な失踪事件を調べるうち、彼はゴミ処理施設で働く青年、真崎に辿り着く。「処理場で人間の身体くらい溶かせる」とこともなげに言う真崎。端正な顔立ちのこの男が事件の犯人なのか。二人の息詰まる攻防戦が幕を開ける――。正義と悪の概念が根底から覆される! 著者渾身の長編ミステリー。

定年間際の刑事が、時効が成立した少女殺人事件の重要参考人を追いつめていく話なのかと思い読み進めていたら、違った。話は意外な方向へ流れて行く。少しモヤモヤ感は残ってしまったが、なかなか面白かった。

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