上野日記

自分が主人公の小さな物語

2012-03-01から1ヶ月間の記事一覧

田中慎弥の『共喰い』を読んだ

田中慎弥の『共喰い』を読んだ。2012年に集英社より刊行された小説で、「共喰い」と「第三紀層の魚」が収録されている。「共喰い」は第146回芥川賞を受賞した。芥川賞受賞時の「もらっといてやる」はテレビで何回も放送され話題になり、本の売り上げに貢献し…

金星と月と木星と

今夜、金星、月、木星が一直線に並ぶという記事を見つけて、何が嬉しいのと思っていた。太陽系が一直線に並ぶのだったらビックリするけど、と。先ほどその記事を思い出し西の空を見てみたらビックリ。すごい。ちょっと乱視が入っているのでぼやけるけど、思…

ドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟1』を読んだ

亀山郁夫(1949-)訳、ドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟1』を読んだ。2006年に光文社より刊行された新訳本だ。〈複雑な構成を持つ長大な作品で信仰や死、国家と教会、貧困、児童虐待、父子・兄弟・異性関係などさまざまなテーマを含む小説である。「思…

東野圭吾の『どちらかが彼女を殺した』を読んだ

東野圭吾の『どちらかが彼女を殺した』を読んだ。1996年に講談社ノベルスより刊行された加賀恭一郎シリーズ第3作の本格推理小説だ。1999年には文庫本が刊行された。ただ、本書には「1997年7月15日第1刷発行、2002年9月27日第15刷発行」と記載されており、ネ…

五木寛之の『親鸞 激動篇』<下>を読んだ

五木寛之の『親鸞 激動篇』<下>を読んだ。2012年に講談社より刊行された長編小説で、2009年に刊行された『親鸞』の続編にあたる。先日上巻を読み、ようやく読むことができた。流刑地・越後での雨乞い念仏で雨が降り親鸞の評判が広がる。越後で8度目の春を…

長嶋有の『ジャージの二人』を読んだ

長嶋有の『ジャージの二人』を読んだ。2003年に集英社より刊行された小説で「ジャージの二人」と「ジャージの三人」が収録されている。「ジャージの一人」という後日譚が『ジュ・ゲーム・モア・ノン・プリュ』に収録されているらしい。2008年には堺雅人・鮎…

さだまさしの『アントキノイノチ』を読んだ

さだまさしの『アントキノイノチ』を読んだ。2009年に幻冬舎より刊行された長編小説で、2011年に岡田将生と榮倉奈々のダブル主演で映画が公開された。映画公開前に、2年前が舞台になったドラマがTBS系列で放送されたらしい。主人公が高校生の時、親友の自殺…

東野圭吾の『白銀ジャック』を読んだ

東野圭吾の『白銀ジャック』を読んだ。2010年に実業之日本社より刊行された、長編サスペンス小説だ。いきなり文庫化され、発売1ヶ月で100万部を突破したらしい。スキー場のゲレンデの雪の下に爆弾を仕掛けた、3000万円を用意しろという脅迫状が届く。警察に…

太宰治の『斜陽』を読んだ

太宰治の『斜陽』を読んだ。1947年に新潮社より刊行された小説で、太宰治の代表作だ。本書は、1999年に集英社より刊行された文庫本(本自体は2007年の2刷)だ。何度もテレビドラマ化されており、2009年には佐藤江梨子主演で映画が公開された。いずれも観ていな…

エラリー・クイーンの『間違いの悲劇』を読んだ

飯城勇三(1959-)訳、エラリー・クイーンの『間違いの悲劇』を読んだ。2006年に東京創元社から刊行された(原作“The Tragedy of Errors”は1999年)。既刊短編集に収録されていない中短編七編(動機、結婚記念日、オーストラリアからきたおじさん、トナカイの手が…

五木寛之の『親鸞 激動篇』<上>を読んだ

五木寛之の『親鸞 激動篇』<上>を読んだ。2012年に講談社より刊行された長編小説で、2009年に刊行された『親鸞』の続編にあたる。越後への流刑が決まり名を親鸞に変え、妻恵信と流刑地に出発するところで前作が終わった。本編は、流刑地・越後に到着して1…

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