上野日記

自分が主人公の小さな物語

2011-09-01から1ヶ月間の記事一覧

「売れなかった写真集」…でも

今朝の朝日新聞『ひととき』に横浜市の71歳の女性が「売れなかった写真集」と題した文章を投稿していた。内容を要約すると以下のような感じだ。 70歳になった記念に若いころから趣味で撮っていた雲の写真集を作り自費出版した。友人に贈ると喜ばれたが、さっ…

吉田修一の『さよなら渓谷』を読んだ

吉田修一の『さよなら渓谷』を読んだ。2008年に新潮社より刊行された長編ミステリー小説だ。本書は2010年に文庫化されたものである。幼児殺人事件の隣に住む夫婦には悲しい過去があった。夫は15年前に集団レイプ事件の犯人だった。その犯罪は消えることなく…

重松清の『星に願いを ―さつき断景―』を読んだ

重松清の『星に願いを ―さつき断景―』を読んだ。2000年に祥伝社より『さつき断景』として刊行され、2004年に文庫化、そして2008年に新潮社より文庫本が刊行される時に「さつき断景」は副題となり『星に願いを ―さつき断景―』に改題された。1995年から2000年…

吉本ばななの『TUGUMI』を読んだ

吉本ばななの『TUGUMI』を読んだ。1989年に中央公論社より刊行され、同年第2回山本周五郎賞を受賞した小説だ。1990年には『つぐみ』というタイトルで牧瀬里穂主演による映画が公開されたらしい。「日本における平成時代初のミリオンセラーを記録した単行本で…

鎌倉から大磯をめざして

ようやく猛暑も過ぎ去り、秋らしい気候になった。今日は「秋晴れ」という言葉がぴったりの一日となった。ということで久しぶりの自転車だ。7月23日以来なのでほぼ2カ月ぶりとなる。サボっている間体重がちょっと増えたので、レーサーパンツがさらにきつくな…

東野圭吾の『幻夜』を読んだ

東野圭吾の『幻夜』を読んだ。2004年に集英社より刊行された長編推理小説だ。この本は2007年に集英社文庫から刊行された文庫本だ。2010年にはWOWOWより深田恭子主演ドラマとして放送された。4月に読んだ『白夜行』の姉妹作と言われているらしい。いつか読み…

さようなら原発集会

昨日(19日)、大江健三郎らの呼び掛けにより東京・明治公園で脱原発を訴える「さよなら原発集会」が開催された。参加者は、主催者側の発表によると約6万人が集まったらしいが、警察の発表では2万7千人とかなり差がある。参加者は集会後、のぼりやプラカードを…

池井戸潤の『果つる底なき』を読んだ

池井戸潤の『果つる底なき』を読んだ。1998年に講談社より刊行され、第44回江戸川乱歩賞を受賞した長編ミステリー小説だ。また、池井戸潤の小説家デビュー作でもある。2000年には渡辺謙主演によるドラマがフジテレビ系列で放送されたらしい。先日読んだ『下…

瀬尾まいこの『卵の緒』を読んだ

瀬尾まいこの『卵の緒』を読んだ。2002年にマガジンハウスより刊行された小説で、「7’s blood」が併録されている。「卵の緒」は2001年に第7回坊っちゃん文学賞の大賞を受賞した作品だ。坊ちゃん文学賞と面白いタイトルなので記憶にあったのか、図書館をウロ…

重松清の『定年ゴジラ』を読んだ

重松清の『定年ゴジラ』を読んだ。1998年に講談社より刊行された単行本に「帰ってきた定年ゴジラ」を追加収録し、2001年に講談社文庫より再出版された長編小説(連作短編集)だ。直木賞の候補にもなったらしい。2001年にNHK BS2で、長塚京三・いしだあゆみ出演…

フランツ・カフカの『変身/掟の前で』を読んだ

丘沢静也(1947-)訳、フランツ・カフカ(Franz Kafka, 1883-1924)の『変身/掟の前で』を読んだ。2007年に光文社古典新訳文庫から刊行された、短編集だ。「判決」、「変身」、「アカデミーで報告する」、「掟の前で」が収録されている。原作は1912年頃の作品だ…

鉢呂とハチロー

“鉢呂”と言えば今「死の町」という失言や報道陣に「放射能をつけた」というような発言で最近お茶の間を騒がせている鉢呂吉雄経済産業相だ。民主党内部からも辞任論が浮上しているが、当の本人は10日「全力を挙げて原発事故の収束に今後も頑張っていきたい」…

東野圭吾の『あの頃の誰か』を読んだ

東野圭吾の『あの頃の誰か』を読んだ。2011年に光文社文庫から刊行された、短編小説集だ。約20年前のバブル時期に書かれたもので、単行本未収録の「わけあり作品」だそうな。なぜ「わけあり」かは作者があとがきに書いている。「シャレードがいっぱい」、「…

五木寛之の『親鸞』<下>を読んだ

五木寛之の『親鸞』<下>を読んだ。2009年に講談社より刊行され、2010年には第64回毎日出版文化賞特別賞を受賞した長編小説だ。上巻を読んだのが8/28で、ようやく下巻を読むことができた。下巻は、親鸞が29歳から35歳までの話が語られている。比叡山を下り…

朝吹真理子の『きことわ』を読んだ

朝吹真理子の『きことわ』を読んだ。2011年に新潮社より刊行され、第144回芥川賞を受賞した小説だ。2月に芥川賞が発表され、すぐに図書館に予約したが、その時点で予約数199という事もあり、ようやく手元に届いた。「永遠子(とわこ)は夢を見る。貴子(きこ…

今村夏子の『こちらあみ子』を読んだ

今村夏子の『こちらあみ子』を読んだ。2011年に筑摩書房より刊行された短編集で、他に「ピクニック」が収録されている。2010年に「あたらしい娘」で太宰治賞を受賞し、「こちらあみ子」と改題して収録したこの本が2011年の三島由紀夫賞を受賞した。三島由紀…

池井戸潤の『下町ロケット』を読んだ

池井戸潤の『下町ロケット』を読んだ。2010年に小学館より刊行され、2011年に第24回山本周五郎賞候補となり、第145回直木賞を受賞した長編小説だ。そして、現在WOWOWで三上博史主演によるドラマが放送されている。観たい。直木賞を受賞した時のニュースや新…

8月の読書メーター

読書メーター 読んだ本の数:9冊 読んだページ数:2923ページ

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