上野日記

自分が主人公の小さな物語

五木寛之の『親鸞 激動篇』<下>を読んだ

五木寛之の『親鸞 激動篇』<下>を読んだ。2012年に講談社より刊行された長編小説で、2009年に刊行された『親鸞』の続編にあたる。先日上巻を読み、ようやく読むことができた。

流刑地・越後での雨乞い念仏で雨が降り親鸞の評判が広がる。越後で8度目の春を迎え、関東・常陸に招かれ移住する親鸞は42歳になっていた。
親鸞の評判を聞き集まる人々に念仏を教える。ただ、念仏を唱えるとどうなるのか親鸞自身も考えがまとまらない。法然上人の教えを考え、親鸞自身の念仏はなにかを考える。そして自分の無力さにも涙する。
親鸞は61歳になっていた。冷夏で人々は飢饉で苦しんでいた。京の都も荒れ果てており、親鸞は京への旅立ちを決心する。完。えっ…終わり?
京に戻ってから90歳までの続編はあるのだろうか。

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