上野日記

自分が主人公の小さな物語

佐々木譲の『廃墟に乞う』を読んだ

佐々木譲の『廃墟に乞う』を読んだ。2009年に文藝春秋より刊行され、2010年第142回直木賞を受賞した、連作短編小説で、「オージー好みの村」、「廃墟に乞う」、「兄の想い」、「消えた娘」、「博労沢の殺人」、「復帰する朝」の6編が収録されている。

以下はAmazonより:

仙道孝司は北海道警・捜査一課の敏腕刑事だったが、任務がもとで罹ったPTSDのため、休職を命じられている。ようやく回復してきた頃、かつて札幌で起きた殺人事件と同じ手口で、千葉でデリヘル嬢が殺された。これは13年前のあいつの犯行か? その矢先に犯人から接触された仙道は、旧炭鉱町へ向かう(表題作)。リゾート村、札幌の倉庫、競走馬生産牧場…を舞台に、警察手帳も銃も持たない休職刑事が事件に新たな光と闇を見出す、連作警察小説。直木賞受賞作。

ある事件(なかなか説明がないのでシリーズ物の続編かと思った)がきっかけでPTSDになり休職している捜査一課刑事が主役だ。そんな休職中に知り合いから事件の相談を受け、嫌々ながら手を貸すことにする。勝手に事件に首を突っ込むので所轄の警察からは嫌がられるが、真相を突き止める。今まで読んだ刑事物や探偵物と少し違った感覚の小説だ。直木賞を取るだけになかなか面白かった。





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