上野日記

自分が主人公の小さな物語

原尞の『私が殺した少女』を読んだ

原尞の『私が殺した少女』を読んだ。1989年に早川書房より刊行され第102回直木賞を受賞したハードボイルド小説だ。ファルコン賞や「このミステリーがすごい!」で1位を獲得している。私立探偵沢崎シリーズの第2弾だ(1弾は未読)。

以下はAmazonより:

まるで拾った宝くじが当たったように不運な一日は、一本の電話ではじまった。私立探偵沢崎の事務所に電話をしてきた依頼人は、面会場所に目白の自宅を指定していた。沢崎はブルーバードを走らせ、依頼人の邸宅へ向かう。だが、そこで彼は、自分が思いもかけぬ誘拐事件に巻き込まれていることを知る…緻密なストーリー展開と強烈なサスペンスで独自のハードボイルド世界を確立し、日本の読書界を瞠目させた直木賞・ファルコン賞受賞作。

事務所への電話で面会を求められた探偵がその場所に行くと警察に取り囲まれ少女誘拐犯と疑われた。事情を話すも疑いは晴れず、犯人からの電話で身代金の運搬役を指示される。その挙げ句、暴漢に襲われ身代金を奪われてしまう。警察はますます疑いを深める。誘拐少女の叔父から自分の子供たちが事件に関わりがないことを調査してほしいと依頼を受け事件の捜査を始める。警察の一歩先を捜査する探偵、色々と怪しい人物にたどり着く。

終末間近で思わぬ展開になり、「どうするの?」と思っていたら、なんとも言えない結末が待っていた。さすが直木賞だ。なかなか面白かった。





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