上野日記

自分が主人公の小さな物語

原田ひ香の『一橋桐子(76)の犯罪日記』を読んだ

原田ひ香の『一橋桐子(76)の犯罪日記』を読んだ。2020年に徳間書店より刊行された長編小説で、2022年10月に松坂慶子主演でドラマがNHKで放送された。

以下はAmazonより:

万引、偽札、闇金、詐欺、誘拐、殺人。どれが一番長く刑務所に入れるの?老親の面倒を見てきた桐子は、気づけば結婚もせず、76歳になっていた。両親をおくり、わずかな年金と清掃のパートで細々と暮らしているが、貯金はない。同居していた親友のトモは病気で先に逝ってしまった。唯一の家族であり親友だったのに…。このままだと孤独死して人に迷惑をかけてしまう。絶望を抱えながら過ごしていたある日、テレビで驚きの映像が目に入る。収容された高齢受刑者が、刑務所で介護されている姿を。これだ!光明を見出した桐子は、「長く刑務所に入っていられる犯罪」を模索し始める。

身寄りも貯金もない76歳の一橋桐子。いっそ犯罪を犯し刑務所に入ったほうがマシだと考え始める。しかしうまくいかない。清掃の仕事もクビになり、いよいよ行き詰まる。しかし彼女の周りには助けてくれる人がいた。

10月にテレビドラマを観ていたので読むのをためらったが、内容が少し違っていたのと、なかなか面白く、ほろっとする場面もあり、読んで正解だった。




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