上野日記

自分が主人公の小さな物語

米澤穂信の『黒牢城』を読んだ

米澤穂信の『黒牢城』を読んだ。2021年に角川書店より刊行され、第12回山田風太郎賞(2021)、第166回直木三十五賞(2022)、その他ミステリー関連の賞を総なめした、長編時代ミステリー小説だ。

以下の概要はAmazonより引用:

本能寺の変より四年前、天正六年の冬。織田信長に叛旗を翻して有岡城に立て籠った荒木村重は、城内で起きる難事件に翻弄される。動揺する人心を落ち着かせるため、村重は、土牢の囚人にして織田方の智将・黒田官兵衛に謎を解くよう求めた。事件の裏には何が潜むのか。戦と推理の果てに村重は、官兵衛は何を企む。デビュー20周年の集大成。『満願』『王とサーカス』の著者が辿り着いた、ミステリの精髄と歴史小説の王道。

時は戦国時代、有岡城に立てこもった荒木村重のもとに織田方の使者として訪れた黒田官兵衛を捉え土牢に入れた。それから事件が起こる、人質の殺害、敵方の大将首は誰が射止めたか、廻国の僧・無辺を殺害したのは誰か、無辺を殺害した犯人を取り押さえる時に鉄砲を放ったのは誰か。謎は解けず、そのたびに村重は土牢の官兵衛に相談する。

謎解きと、更にその奥の謎解き、官兵衛の策略など読み応えがあった。さすが直木賞や各ミステリ大賞を獲得するだけはあり、なかなか面白かった。





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