上野日記

自分が主人公の小さな物語

奥田英朗の『ララピポ』を読んだ

奥田英朗の『ララピポ』を読んだ。2005年に幻冬舎より刊行された。登場人物が少しずつ関わり合うオムニバス形式の短編小説集で、「WHAT A FOOL BELIEVES」、「GET UP,STAND UP」、「LIGHT MY FIRE」、「GIMMIE SHELTER」、「I SHALL BE RELEASED」、「GOOD VIBRATIONS」の6篇から構成されている。また、2009年には映画が公開されているらしい。

以下はAmazonより:

みんな、しあわせなのだろうか。「考えるだけ無駄か。どの道人生は続いていくのだ。明日も、あさっても」。対人恐怖症のフリーライター、NOと言えないカラオケボックス店員、AV・風俗専門のスカウトマン、デブ専裏DVD女優のテープリライター他、格差社会をも笑い飛ばす六人の、どうにもならない日常を活写する群像長篇。下流文学の白眉。

フリーライター、スカウトマン、熟女AV女優、フリーター、官能小説家、テープリライトの仕事をする6人の登場人物たちは自分たちを「負け組」だと思い不本意な生活を送っている。そしてもがき苦しんでいる。その中にひょっとしたら自分もいるのではないかと思ってしまった。ところどころ官能小説のようなエロさもあり、なかなか面白かった。最後の最後に「ララピポ」の意味が分かりホッとした。






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