浅井祥仁の『ヒッグス粒子の謎』を読んだ。2012年9月に祥伝社より刊行された物理学の解説書だ。
内容を簡単にまとめるのは難しいのでAmazonの商品説明を引用する。
2012年7月4日、スイス・ジュネーヴで、「ヒッグス粒子」と考えてほぼ間違いないとされる新粒子の発見が発表された。ピーター・ヒッグスらが理論的に予言して以来、世界中の科学者たちが50年近く探しつづけた「最後の素粒子」がついに見つかったのだ。これは、ノーベル賞級の成果とされる。
ヒッグス粒子は、真空中に充満し、物質に質量を与え、この宇宙を誕生させたとされ、「神の素粒子」とも呼ばれる。ヒッグス粒子とは、そもそもどのようなものか、そしてこの発見が物理学にとってどのような意味を持つのか? この実験に携わった著者自らが、素粒子物理学にも馴染みのない読者にもわかるよう解説する。
過去に読んだ『宇宙はなにでできているか(村山斉)』や『重力とは何か アインシュタインから超弦理論へ、宇宙のなぞに迫る(大栗博司)』と内容は似ている。ただ、今回はヒッグス粒子が発見されたということを受けての解説書だ。3冊目ということもあり、何となくわかったような気にはなったが、きっと理解できていないだろう。
〈ヒッグス粒子の質量が軽いので質量を軽くさせる新しいメカニズム(新しい粒子)があるかもしれない〉とか、〈ヒッグス粒子の発見が最終目標ではなくて、超対称性や余剰次元についての研究の幕開けになると思っています〉とか、書いてあるので、これからまだまだ謎の究明や研究は続くようだ。それにしても何千という研究者たちは日頃どんなことをやっていのだろうか。