上野日記

自分が主人公の小さな物語

東野圭吾の『恋のゴンドラ』を読んだ

東野圭吾の『恋のゴンドラ』を読んだ。2016年11月に実業之日本社より刊行された連作短編集だ。「ゴンドラ」「リフト」「プロポーズ大作戦」「ゲレコン」「スキー一家」「プロポーズ大作戦 リベンジ」「ゴンドラ リプレイ」の7編が収録されている。

スキー場を舞台にした恋愛モノなのだが、そこは東野圭吾、思わぬ結末が待っていた。

同棲中の彼女がいるのに合コンで知り合った女性をスノボーに誘うのだが、そこにたまたま女友だちを来ていた彼女とゴンドラの中でばったり出会う。ゴーグルとフェイスマスクで顔が隠れているのでどうにか気づかれずに済みそうなのだが…。何度も失恋する男、それを気にかけて女性と仲を取り持とうとする友達、どんでん返しというか、意外な結末に、くすっと笑ってしまう。なかなか面白かった。

以前読んだ『白銀ジャック』と『疾風ロンド』の根津も登場しており、思わずニヤリとしてしまった。

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