Interop Tokyo 2010の基調講演を聞きに行ってきた。
なお、展示会の写真はこちらを参照。【写真一覧】
Interop Tokyo 2010 |
- 日時:2010年6月7日〜11日
- 場所:幕張メッセ
- 基調講演聴講日:2010年6月9日
基調講演および特別講演で講演者および講演内容のの写真撮影は禁止されていたので、講演の写真はこれだけだ。
クラウド、巨大データセンタ、そして、スマートグリッド
【概要】(WEBから引用)
『世界の情報を整理して、世界中の人がアクセスできて、使えるようにする』というミッションを掲げて、新しいサービスを次々と、それも無料で提供しているグーグル。ここ数年は、『クラウド・コンピューティング』という、IT産業全体を根本的に変革するかもしれない、新しいコンピューティング・スタイルの提唱者・推進者としても、注目されています。さらに、オバマ政権の『グリーン・ニューディール』政策に寄り添う形で、クラウドを支える巨大データセンタの省エネ化・グリーン化に必須な、『再生可能エネルギー』や『スマートグリッド』へのコミットメントも深めています。
本基調講演では、これら個々の内容について、相互の連関における必然性と整合性も併せて概説します。また、インターネットの新たな拡張ともいえるスマートグリッドに関し、可能性とビジネスチャンスについて、グーグルの展望を語ります。
【内容】
グーグルがスマートグリッドにどう対応しているのか
- グーグルの紹介:
ヤフーは目次、グーグルは索引。ミッション:世界中の情報を整理して、世界中の人がアクセスできて、使えるようにすること。それを無料で提供する。収入は広告収入のみ。
グーグルは、ユーザにコンテンツのある場所を指し示すだけ。メールも動画もお預かりしているとうだけだ。。
グーグルのサーバは、自分たちで組み立てている。購入はしていない。これは初期からの方針らしい。
ビジネスニーズの変化:
- 情報のオーバフロー、情報量が爆発的に増加している。整理するな、検索せよ。
- コラボレーションこそ重要。資料作成は共有してこそ、グローバルな組織での意志疎通である。外部パートナーとの連携。
- どこからでもアクセス。いつでも、どこでも、どんなデバイスからでも安全に。
Google App Engine:ウェブアプリケーションをグーグルのインフラストラクチャで実行
- アセンブリは不要。Google App Engineは、完全に統合され他アプリケーション環境を提供する。
- 容易な拡張。
グーグルが、グリーン・ニューディールにコミットする理由
1)クラウド・コンピューティングを支える、巨大なデータセンターが必要
2)データーセンターのコスト低減は、ムーアの法則によるハードウェア・コストの提言
ウェアハウスデータセンター;コンテナ型?
グリーンIT。PUE = Total Facility Power/IT Equipoment Power
センターの全体の電力をPC(サーバ)の電力で割った値、1.2 を目標にしている。
ベルギーのデータセンターはコンテナ型データーセンタで「1.1」となった。
(日本型)スマートグリッドとは(1)
- 電力網と情報網が束ねられたもの
- 物理的に、束ねられている必要はない
- 論理的に、束ねられている必要がある
日本型スマートグリッドとは(2)
- 系統系グリッド(上流)と、コミュニティグリッド(下流)とに分離分割することにより、コミュニティから系統への逆潮流を防止
- 系統系グリッドから、コミュニティグリッドへの送・配電は、一方向
日本型スマートグリッドとは(3)
- コミュニティグリッドは、系統グリッドからの、一方向の送・配電を受ける
- 電力の市場は、電力会社の管理下で行われる
- コミュニティグリッドの情報網はオープンな従来のインターネット
日本型――(4)
- 電力網と情報網が、束ねっれている
XXX(5)
- コミュニティグリッドの情報網は、オープンな従来のインターネット
- スマートハウス、スマート小口発電、
XXX(6)
- コミュニティグリッドの情報網は、オープンな従来のインターネット
- コミュニティグリッド上での、合理は未知
- 従来のインターネットの、人と人に加えて、人と物の、物と物、のコミュニケーション
Google Power Meterは必要なスマートメータ。無線・有線LANインタフェース。インターネット経由。
インターネット経由によるデータのアップデート機能
日本に設置しようとすると、消防法や建築法等いろんな法律に違反しているため、役人もどれくらいあるはわからない。このままいくと、日本のスマートメータはガラパゴス化するかもしれない。
キャリアから見たクラウドの意義
【概要】(WEBから引用)
これまでのビジネスにおける価値観を大きく変えようとしているクラウドコンピューティング。そのクラウドの根幹をなすネットワークの重要性は、クラウド時代を迎えてますます高まってきております。
ネットワークは国境を超え、企業の持続的でグローバルな事業活動を支える重要な社会インフラになっています。
クラウドはSaaSに代表されるビジネスモデルのようにソフトウエア会社のグローバル展開を可能にし、またユーザーは世界中のアプリケーションを必要な時にストレスなく利用できるようになりました。これはクラウドを支えるネットワークが高速化、低料金化、そしてグローバル化したからこそ実現可能になったと言えます。もはや、ネットワークを抜きにクラウドを語ることはできない時代になってきています。
このように今後の成長分野として期待度の高いクラウドですが、その定義は拡大しつつあり、「ネットワークを通じて提供されるサービス」といった曖昧なものです。
そもそもクラウドとは何か、疑問に感じている方も多いのではないかと感ずる次第です。そこで、本基調講演ではクラウド時代を支えるネットワークを運用するキャリアから見たクラウドの意義、そしてユーザー企業がどのようにクラウドを活用すべきなのかについてお話したいと思います。
【内容】
- クラウドの誕生
構成の変遷:中央集権的システム→クライアントサーバーモデル→シンクライアントモデル。クラウドは、個人情報保護法、メンテナンスのため、中央に集めた。
クラウド発展の要因:
- ネットワークの経済性
- セキュリティ対策の重視
- トータルコストの削減
- 環境への配慮
事例1:山梨県甲府市での定額給付金
事例2:エコポイント、約3週間で構築
事例3:オークローンマーケティング、ビリーズブートキャンプが売れてサーバを拡大した
コストは約34%削減できる。
企業内IT担当の役割:
守りのICT − 攻めのICT
ルーティーンワーク − ブレーンワーク
クラウドの適用:
Computer Power is Utility -=> CPU
国内広域分散
グローバルデータセンタ
仮装ネットワークジェネレータ
(速すぎて、記録できず……orz)
パネルディスカッション:街角に入り込むインターネットとデジタルサイネージの挑戦
デジタイサイネージコンソーシアム
村井教授:
インターネットはビデオになったのではないか。ほとんどのトラフィックがそれで増えている。災害時の緊急放送をサイネージが担いえるか。
古川教授:
(余談)「PowerPointは久しく使っていない」という言葉に、モデレータの中村さんから「PowerPointの先生だったのに、いつのまにかMacやiPhoneを使っている」と、マイクロソフト(MSKK)の初代社長を皮肉った言葉に、場内は大爆笑になった。
視覚障害者向けの触ってわかるテレビ:
DS(デジタルサイネージ)は、想像を超えるディスプレイがでてくるが、そのたびにデータの編集をやっていたらたまったもんじゃない。
裏でつながっているか?あらゆる床を利用できる。ケーブルつなげる必要はない。無線、高速があれば十分。
サイネージ向けのコンテンツ?
これまでとは違う。球面ディスプレイに何を表現するか。開発環境。
発展可能性はどれくらいあるか。DSの広告としての広がり。
編集して使う場合、権利処理に無駄な時間を費やしている。それがなくなればよくなる。
ダダ漏れでもメッセージ性はある。
日本のサイネージをどう見るか。世界と戦えるか。
ハードで勝つのは難しいが、サービスには入り込む余地はある。
公共空間での広告は外灯テレビ以来だ。マーケットはグローバルにある。そこをターゲットにして進むべきだ。パブリックスペースの新しいメディアを考えてほしい。
足りないのは人材、プロデューサが必要だ。業界の課題になっている。ビジネス・文化・社会を切り開いてほしい。これが、次のステップだ。
<感想>
話が分散してちょっとまとめづらい。1時間という短い時間では語りつくせなかったようだ。
それにしても「デジタルサイネージ」という言葉を初めて聞いた。電子看板といってもいいだろうか。「バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2」のような街中での3D広告が見られるのもそれほど遠くないかもしれない……。