上野日記

自分が主人公の小さな物語

2011-01-01から1年間の記事一覧

今村夏子の『こちらあみ子』を読んだ

今村夏子の『こちらあみ子』を読んだ。2011年に筑摩書房より刊行された短編集で、他に「ピクニック」が収録されている。2010年に「あたらしい娘」で太宰治賞を受賞し、「こちらあみ子」と改題して収録したこの本が2011年の三島由紀夫賞を受賞した。三島由紀…

池井戸潤の『下町ロケット』を読んだ

池井戸潤の『下町ロケット』を読んだ。2010年に小学館より刊行され、2011年に第24回山本周五郎賞候補となり、第145回直木賞を受賞した長編小説だ。そして、現在WOWOWで三上博史主演によるドラマが放送されている。観たい。直木賞を受賞した時のニュースや新…

8月の読書メーター

読書メーター 読んだ本の数:9冊 読んだページ数:2923ページ

重松清の『ナイフ』を読んだ

重松清の『ナイフ』を読んだ。1997年に新潮社より刊行され、1998年に第14回坪田譲治文学賞を受賞した短編小説である。他に「ワニとハブとひょうたん池で」、「キャッチボール日和」、「エビスくん」、「ビタースィート・ホーム」が収録されている。学校のい…

五木寛之の『親鸞』<上>を読んだ

五木寛之の『親鸞』<上>を読んだ。2009年に講談社より刊行され、2010年には第64回毎日出版文化賞特別賞を受賞した長編小説だ。いつかは読みたいと思っていた本で、図書館をうろついていたら上巻を見つけ早速借りてきた。下巻は予約中(待ち数12)だ。Wikiped…

伊坂幸太郎の『砂漠』を読んだ

伊坂幸太郎の『砂漠』を読んだ。2005年に 実業之日本社(本書は 2008年の Jノベル・コレクション)より刊行され、2006年の直木賞候補となった青春小説だ。大学の同じ学部に入学した男女5人が大学生活の中で成長していく姿を描いている。飲み会、合コン、ボーリ…

吉田修一の『7月24日通り』を読んだ

吉田修一の『7月24日通り』を読んだ。2004年に新潮社より刊行された小説で、2006年には大沢たかお・中谷美紀のW主演で『7月24日通りのクリスマス』と題して映画が公開された。長崎で平凡なOL生活を送る主人公は、長崎の街をポルトガルのリスボンに置き換えて…

伊坂幸太郎の『重力ピエロ』を読んだ

伊坂幸太郎の『重力ピエロ』を読んだ。2003年に新潮社より刊行され、第129回直木賞候補、第57回日本推理作家協会賞長編及び連作短編集部門候補、第1回本屋大賞ノミネート作品、2004年版このミステリーがすごい!第3位、となった長編ミステリー小説だ。2009年…

伊坂幸太郎の『フィッシュストーリー』を読んだ

伊坂幸太郎の『フィッシュストーリー』を読んだ。2007年に新潮社より刊行された短編集で、「動物園のエンジン」、「サクリファイス」「フィッシュストーリー」、「ポテチ」が収録されている。「フィッシュストーリー」は2009年に伊藤淳史・多部未華子出演に…

重松清の『ビタミンF』を読んだ

重松清の『ビタミンF』を読んだ。2000年に新潮社より刊行され、第124回直木賞を受賞した短編小説集だ。私が読んだのは文庫版(新潮文庫)だ。図書館から借りたのではなく、久しぶりに書店で買ってきた。全編とも2000年頃に『小説新潮』に掲載されてもので、「…

伊坂幸太郎の『ゴールデンスランバー』を読んだ

伊坂幸太郎の『ゴールデンスランバー』を読んだ。2007年に新潮社より刊行され、2008年に本屋大賞、第21回山本周五郎賞を受賞した書き下ろしの長編小説で、2010年には堺雅人・竹内結子出演による映画が公開された。仙台市で爆弾を積んだリモコンのヘリコプタ…

星野智幸の『俺俺』を読んだ

星野智幸の『俺俺』を読んだ。2010年に新潮社より刊行され、2011年に大江健三郎賞を受賞した小説だ。5月に大江健三郎賞の発表があり即図書館に予約した。その時の予約数は59で、約3か月待ちで漸く読むことができた。以下は、新潮社のWEBページの紹介文だ。 …

湊かなえの『告白』を読んだ

湊かなえの『告白』を読んだ。2008年に双葉社より刊行された小説だ。第一章の「聖職者」は小説推理新人賞を受賞した湊かなえのデビュー作で、第二章「殉教者」、第三章「慈愛者」、第四章「追道者」、第五章「信奉者」、第六章「伝道者」の6章で構成されてい…

石田衣良の『6TEEN』を読んだ

石田衣良の『6TEEN』を読んだ。2009年に新潮社より刊行された小説で、2003年に直木賞を受賞した『4TEEN』の続編になる。同じ中学の14歳だった4人の少年は16歳になっていた。高校はバラバラだが、月島の「もんじゃ焼き屋 ヒマワリ」を中心にたむろし今でも仲…

平塚方面をめざして

台風を追いやった北の高気圧が張り出し気温が一気に下がった。朝は寒く、タオルケットにくるまって目が覚めるほどだ。真夏日が続いたので自転車は控えていたが、早速乗ってみた。2週間ぶりだ。久しぶりいの自転車のためか体がなまっており、ペダルが異様に…

佐藤多佳子の『一瞬の風になれ 第一部 ―イチニツイテ―』を読んだ

佐藤多佳子の『一瞬の風になれ 第一部 ―イチニツイテ―』を読んだ。2006年に講談社より刊行され、第136回直木三十五賞候補、2007年に第28回吉川英治文学新人賞、第4回本屋大賞を受賞した長編小説だ。「第二部 ヨウイ」と「第三部 ドン」の続編がある。また、…

川上弘美の『パレード』を読んだ

川上弘美の『パレード』を読んだ。2002年に平凡社より刊行された『センセイの鞄』の番外編(サイドストーリー)だ。吉田修一の『パレード』の文庫本で解説を書いているというのを読んだことと、『センセイの鞄』はとてもよかったので読んでみようかと思った…

森絵都の『風に舞いあがるビニールシート』を読んだ

森絵都の『風に舞いあがるビニールシート』を読んだ。2006年に文藝春秋より刊行され、第135回直木賞を受賞した短編小説だ。他に「器を探して」「犬の散歩」「守護神」「鐘の音」「ジェネレーションX」が収録されている。2009年にNHKで「風に舞いあがるビニ…

ポータブルHDD購入

PC

2年半前に購入したBuffaloの「LS-WS1.0TGL/R1」でディスクエラー(書き込みエラー。複数のセクタでエラーが発生しているようだ)が発生した。ちょっと壊れるのが早過ぎないか。500GB×2のRAID1(ミラーリング)設定にしているためかどうにかアクセスはできるよ…

海堂尊の『ジーン・ワルツ』を読んだ

海堂尊の『ジーン・ワルツ』を読んだ。2008年に新潮社から刊行され、2010年度の山本周五郎賞の候補になった長編小説だ。2011年には菅野美穂主演による映画が公開された。産婦人科の女医が主人公で、産婦人科の医療事故に端を発し、大学病院や地域医療、厚生…

鎌倉から大磯をめざして

さてと、雨も降らなさそうなので自転車に乗るか。空はちょっと曇り、湿度も高そう、午後は晴れて暑くなりそうだ。ということで湘南の海水浴場はどうなっているかを確かめに行ってきた。由比ヶ浜。人はまばらで、組み立て中の海の家もあり盛り上がりに欠けて…

吉田修一の『パレード』を読んだ

吉田修一の『パレード』を読んだ。2002年に幻冬舎から刊行され、第15回山本周五郎賞を受賞した長編小説だ。吉田自身初めての全編書き下ろしの小説らしい。2010年には藤原竜也・香里奈ら出演による映画も公開されている。観てみたい。ふとしたことで都内の2LD…

川上未映子の『乳と卵』を読んだ

川上未映子の『乳と卵』を読んだ。2008年に文藝春秋より刊行され、第138回芥川賞を受賞した中編小説だ。他に短編の「あなたたちの恋愛は瀕死」が収録されている。「樋口一葉の影響を色濃く残す改行なしで読点によって区切られえんえんと続く文体が特徴的」ら…

重松清の『エイジ』を読んだ

重松清の『エイジ』を読んだ。1999年に朝日新聞社より刊行され、第12回山本周五郎賞を受賞した小説だ。2000年にNHK総合でテレビドラマが放送されたらしい。主人公は<エイジ>、中学2年のまじめで普通の少年だ。自分の暮らす町で連続通り魔が発生し、捕まっ…

直木三十五旧宅をめざして

直木三十五賞(通称、直木賞)に名を残す作家の直木三十五(1891〜1934)が晩年暮らした横浜市金沢区の旧宅が今月末に取り壊されるため、26日に「最初で最後」の一般公開が実施されたというニュースがあった。見学したかった。今日は30日なので、既に壊されてい…

サザン通り・サザン神社をめざして

昨日の天気予報では今日は雨で気温もぐっと下がるということだったが、朝から晴天で気温も高くなった。もう自転車に乗るしかない。という事で、今日は茅ヶ崎のサザン通りとサザン神社をめざすことにした。サザン通りは「普通の町の商店街」と言った感じだっ…

川上弘美の『蛇を踏む』を読んだ

川上弘美の『蛇を踏む』を読んだ。1996年に文藝春秋より刊行され、第115回芥川龍之介賞を受賞した短編小説である。他に「消える」と「惜夜記(あたらよき)」が収録されている。蛇を踏む:公園の藪で蛇を踏んだ女性、その蛇は女になり「あなたのお母さんよ」と…

湘南をめざして

6月6日以来の久しぶりの自転車だ。ほぼ毎日雨、雨が降らなくてもどんよりとした曇り空、とても自転車に乗る気分ではなかった。ま、梅雨だから仕方ないけど。テレビでは梅雨らしい梅雨と表現していた。ところが今日はその中休みという事で、朝からすばらしい…

森見登美彦の『夜は短し歩けよ乙女』を読んだ

森見登美彦の『夜は短し歩けよ乙女』を読んだ。2006年に角川書店より刊行され、第20回山本周五郎賞受賞、第137回直木賞候補、2007年本屋大賞第2位を受賞した小説だ。2009年は、田中美保・渡部豪太出演による舞台化もされているらしい。京都の大学とその周辺…

村上春樹の『スプートニクの恋人』を読んだ

村上春樹の『スプートニクの恋人』を読んだ。1999年に講談社より刊行された書き下ろしの長編小説だ。24歳で小学校教師の<ぼく>は22歳で女友達<すみれ>に恋心を抱いているが打ち明けられない。そんな<すみれ>は従姉の結婚式で出会った17歳年上の女性<…

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