夏川草介の『神様のカルテ3』を読んだ。2012年に小学館より刊行された長編小説だ。前作の「2」の続編だが、時系列としては1か月程度しか経過していなかったことに驚きながら読み始めた。
あらすじはWikipediaより:
内科部長である大狸先生の教え子・小幡先生が加わった本庄病院。彼女は研究熱心で優秀だが、治るために努力しない患者は診療しない。抗議する一止に「自己満足の偽善者」と言い放った小幡先生。が、言葉の裏にある彼女の過去を知った一止は、医師として生きてゆくための、重大な覚悟を決める。
救急医療現場の問題を前作「2」は栗原一止の親友で学友の進藤辰也登場で考えさせられたが、今回は太狸先生の教え子である小幡先生の登場で違う角度から問題を提起している。当然一止や看護師たちとの間に溝ができる。
一止にとって最大の試練だったようだ。自分の「良心」は正しいのか…。最後の章、おまけのような「エピローグ」にはびっくりしてしまった。