上野日記

自分が主人公の小さな物語

レイモンド・チャンドラーの『ロング・グッドバイ』を読んだ

村上春樹訳、レイモンド・チャンドラー(Raymond Chandler)の『ロング・グッドバイ』(The Long Goodbye)を読んだ。1953年に刊行された長編ハードボイルド小説(ミステリーの要素もあるかな)で、私立探偵フィリップ・マーロウを主人公とする長編シリーズの第6作目らしい。1958年に清水俊二訳で『長いお別れ』として、2007年に村上春樹訳で『ロング・グッドバイ』として出版された。本書は2010年のハヤカワ・ミステリ文庫版だ。

2014年4月19日からNHK浅野忠信主演のドラマが放送されている。全5回の予定で来週最終回だ。設定は1950年代の東京に変更されている。番組の予告か新聞でこのドラマを知り、外国の小説を原作としていることもそこで知った。外国の小説を訳した本はとても読みづらいので、ドラマを観るかどうかも含めて調べてみたら、翻訳者が村上春樹氏と知り気が変わった。さっそく図書館に予約しドラマ最終回までに読むことができた。
あらすじをAmazonより引用:

私立探偵フィリップ・マーロウは、億万長者の娘シルヴィアの夫テリー・レノックスと知り合う。あり余る富に囲まれていながら、男はどこか暗い蔭を宿していた。何度か会って杯を重ねるうち、互いに友情を覚えはじめた二人。しかし、やがてレノックスは妻殺しの容疑をかけられ自殺を遂げてしまう。が、その裏には哀しくも奥深い真相が隠されていた…大都会の孤独と死、愛と友情を謳いあげた永遠の名作が、村上春樹の翻訳により鮮やかに甦る。アメリカ探偵作家クラブ(MWA)賞最優秀長篇賞受賞作。

妻の殺人事件と夫の逃亡が一段落すると有名小説家でアルコール依存症の捜索と関連性のない内容が続き、前半部分はそれほど面白くなかった。ただ次第にその関連性が判明し、意外な展開となる。そして事件も一通り解決したかと思ったらとんでもない結末が待っていた。なるほどね。

村上春樹氏が何度も読み返した作品らしいが、そこまで良いかは理解できなかった。

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