上野日記

自分が主人公の小さな物語

長嶋有の『ジャージの二人』を読んだ

長嶋有の『ジャージの二人』を読んだ。2003年に集英社より刊行された小説で「ジャージの二人」と「ジャージの三人」が収録されている。「ジャージの一人」という後日譚が『ジュ・ゲーム・モア・ノン・プリュ』に収録されているらしい。2008年には堺雅人・鮎川誠出演で映画が公開されたらしい。コメディードラマに仕上がっているらしい。観てみたい。

以前、長嶋氏の作品『猛スピードで母は』を読んだが、あまりよくわからなかった。先日テレビの対談番組(フジテレビ「ボクらの時代」)に綿矢りさと出演していて話が面白かったので、また読んでみようと思いこの本を借りてきた。

仕事を辞めたばかりの青年が主人公。妻は不倫をしており、夫婦喧嘩にも疲れた。そんな折父親と亡き祖母が購入した北軽井沢の山荘で夏場を過ごすことになった。両親は主人公が中学の頃離婚し母親に引き取られたので、しばらくは一緒に生活していなかった。父親は既に3回目の結婚をし、それもちょっとあぶない。主人公も離婚すべきかどうか悩んでいる。分かれ道でどちらを選ぶべきか。どちらを選択しても「負け」のような気がするし、「負け」じゃないような気もする。気の持ちようなのか……。うーん、よくわからん。

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