上野日記

自分が主人公の小さな物語

太宰治の『ヴィヨンの妻』を読んだ

太宰治の『ヴィヨンの妻』を読んだ。1947年に筑摩書房から刊行された短編小説だ。この図書館から借りてきた本は、2009年7版(1998年初版)の角川文庫で、「パンドラの匣」、「トカトントン」、「眉山」、そして未完の遺作「グッド・バイ」が収録されている。

先日ケーブルテレビで松たか子主演の映画『ヴィヨンの妻 〜桜桃とタンポポ〜』が放送され録画した。せっかくなので原作を読んでからと思い、この本を借りてきた。映画には浅野忠信広末涼子妻夫木聡堤真一も出演しており、豪華キャストに驚いた。
パンドラの匣:17歳ぐらいの少年が結核診療所での生活ぶりを友人に手紙で報告する形で話は進む。同室の患者や看護師に対する思い等が描かれている。2009年に映画化(染谷将太川上未映子仲里依紗窪塚洋介等出演)されている。

トカトントン:26歳の青年。終戦を迎えた日から、どこからともなく金槌を叩くようなトントカトンという音が聞こえてくるようになった。

ヴィヨンの妻:病弱な子供がいるのに家には一切お金を入れず、毎日飲み歩く小説家。そんな夫に嫌気もささず、借金返済のために飲み屋で働く妻。原作は40ページ足らずの短編で、映画の最初と最後は原作通りだったのだが、かなり脚色されており心中未遂なんか太宰自身をモデルにしているかのようだ。「桜桃」が出てきたり、「グッド・バイ」という台詞もあったりと、他の作品も混ざっているのかもしれない。

眉山:飲み屋で働く女性の悲運を第3者的な目で描く。

グッド・バイ朝日新聞に連載中のユーモア小説。13話で絶筆となった。

いずれの作品もよくわからない。

太宰治を読むのは『走れメロス』以来だろうか。しかも小学校(中学だったかも)の教科書か副読本だったような気がする。最近、お笑いのピース又吉がテレビで「太宰治が好きだ」とか「天才」とか頻繁に言っていたので、それも読んでみようかと思った一因だった。

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