上野日記

自分が主人公の小さな物語

伊坂幸太郎の『バイバイ、ブラックバード』を読んだ

伊坂幸太郎の『バイバイ、ブラックバード』を読んだ。2010年に双葉社より刊行された連作短編(長編?)小説だ。

Wikipediaによると〈太宰治の未完の小説『グッド・バイ』のオマージュとして書かれた。基本設定である「何人もの女性と同時に付き合っていた男が、その関係を清算する為に、全く恋愛関係になかった女性の協力を得て一人ひとりを訪ねて歩く」を踏襲した。ちなみに繭美はキヌ子から影響を受けている〉らしい。『グッド・バイ』は2年前に読んだけどまったく覚えていない。
多額の借金のため謎の組織に〈あのバス〉でどこかに連れ去られてしまう主人公。その前に5人の恋人(5股交際)にちゃんと別れを告げたいと申し出たところ許され、見張り役として身長190cm体重200Kgの巨漢のハーフの女性が見張り役として付いてきた。イチゴ狩りで出会った女性、バツイチ子持ちの女性、侵入(泥棒?)が趣味の女性、数字を見ると語呂合わせをしたくなる女性、有名女優の5名とそれぞれ別れ話をする。理由は見張り役の女性と結婚するためと嘘をつく。ただ男性の心やさしさからちょっとしたドラマが生まれる。
まあまあかな。面白かった。

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