百田尚樹の『風の中のマリア』を読んだ。2009年に講談社より刊行された長編小説で、オオスズメバチの働き蜂マリアを擬人化して蜂の世界を描いている。
裏表紙のあらすじ:
命はわずか三十日。ここはオオスズメバチの帝国だ。晩夏、隆盛を極めた帝国に生まれた戦士、マリア。幼い妹たちと「偉大なる母」のため、恋もせず、子も産まず、命を燃やして戦い続ける。ある日出逢ったオスバチから告げられた自らの宿命。永遠に続くと思われた帝国に影が射し始める。著者の新たな代表作。
蜂を擬人化して意思を持たせその一生を描いた物語だが、オオスズメバチの生態など科学的な観点からも記述されているところが面白い。