上野日記

自分が主人公の小さな物語

東野圭吾の『鳥人計画』を読んだ

東野圭吾の『鳥人計画』を読んだ。1989年に新潮社より刊行された長編推理小説だ。本書は2003年に刊行された角川文庫版(1994年の新潮社文庫版に加筆訂正)だ。1990年の第11回吉川英治文学新人賞の候補となった。

裏表紙のあらすじ:

鳥人」として名を馳せ、日本ジャンプ界を担うエース・楡井が毒殺された。捜査が難航する中、警察に届いた一通の手紙。それは楡井のコーチ・峰岸が犯人であることを告げる「密告状」だった。警察に逮捕された峰岸は、留置場の中で推理する。「計画は完璧だった。警察は完全に欺いたつもりだったのに。俺を密告したのは誰なんだ?」警察の捜査と峰岸の推理が進むうちに、恐るべき「計画」の存在が浮かび上がる…。精緻極まる伏線、二転三転する物語。犯人が「密告者=探偵」を推理する、東野ミステリの傑作。

裏表紙のあらすじを読まずに読み始めたのだが、10数ページ読んだところでそのあらすじを読んでみた。なんとそこには「コートが犯人」と書いてあるではないか。もう少しでその犯人が判明するところを読むはずだったので、驚きが半減した気分になった。
ま、そんなことはどうでもいい。内容は犯人側からの視点で「密告者は誰か」を突き止める推理、犯人の犯行の確証を得るための刑事側からの視点で話が進む。意外な展開と思いもよらない結末に、やっぱり驚かされた。なかなか面白かった。

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