上野日記

自分が主人公の小さな物語

スキンヘッド

去年の夏だったか、あまりにも暑かったのでスキンヘッドにしてみた。坊主頭にして2年ぐらいになるので、これをスキンヘッドにしたらどうなるだろうかという単純な思い付きだった。しかも、バリカンで3mmにカットした後だったので、二度手間になるのだが、それでもやってみたいと思ったのだ。

いつもヒゲそりに使用しているSchickの4枚刃セーフティワイヤー付きの剃刀を使用した。風呂場に手鏡を持ち込み、そして頭に軽く石鹸をつける。剃刀を脳天から額に向かってすーっと引くときれいに剃れた。思わず「おーっ」とつぶやいていた。よく見ると滑稽な姿だ。逆モヒカンという感じだ。その隣をまた剃る。んっ、剃れない。髪の毛が4枚刃の隙間に挟まり、それが邪魔になって剃れない。洗面器のお湯で濯いでも詰まった毛が少ししか取れない。刃の方向に沿って親指で詰まった髪の毛を取る。そして、剃る。お湯で濯ぐ。毛を取る。毛を剃る。剃る、濯ぐ、取る、を繰り返す。あー、めんどうくせー。思った以上に時間がかかってしまった。1枚刃のひげそりだったら簡単だったろうか。
結果、鏡をみると余りにもカッコ悪い。ちょっと恥ずかしかったので、写真も撮らなかった。眉毛も剃っていたら、とんでもないことになっていたかもしれない。

ツルツルの頭をシャンプーで洗うと、変な感触でとても気持ちが悪い。

一日経つとザラザラしてくる。なんか変な感じだ。ビックリしたのは、肌着を脱ぐとき布がそのザラザラに引っ掛かって脱ぎにくい。

なので、スキンヘッドにしたことをとても後悔した。たぶん、そんなことをしなくても、近い将来、10年かそこらもすれば、上部からスキンヘッドになるだろうな、と父親の頭を見て思ったのはもう随分昔のことだ。

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