上野日記

自分が主人公の小さな物語

サガンの『悲しみよ こんにちは』を読んだ

河野万里子(1959-)訳、フランソワーズ・サガン(Françoise Sagan)の『悲しみよ こんにちは』(Bonjour Tristesse)を読んだ。サガンが18歳のときに出版された処女作で、世界的なベストセラーになったそうだ。映画化もされてこれもヒットしたらしい。サガンの翻訳は朝吹登水子(1917-2005)が有名らしいが、これは新訳で現代風の文章になっている。

サガンの名前は知っていたが作品は読んだことがなかった。『悲しみよ こんにちは』は聞いたことはあったが、映画も見たことがなかった。本屋で手に取り裏表紙の「20世紀仏文学界が生んだ少女小説聖典、半世紀を経て新訳成る」を見て読んで見ることにした。

さらに、「父が彼女との再婚に走りはじめたことを察知したセシルは、葛藤の末にある計画を思い立つ……」と書いてあったので、完全殺人事件でも起こすのかと思ったそうではなかった……


私の場合、"悲しみよこんにちは"と聞いたら斉藤由貴の歌を思い出し、そしてやっぱりアニメの『めぞん一刻』に行きつく。会社に入った頃、「ビッグコミックスピリッツ」を買っていた*1ので――途中からだけど――『めぞん一刻』は読んでいた。テレビアニメは毎週見ていたかはちょっと不明だけど。

ボストンに赴任してからも日本食品店で日本の雑誌を2週間遅れで購入することができたが、買いに行くのが次第に面倒くさくなり、30歳でマンガを卒業した。

*1:会社の寮は4人部屋で、数種類のマンガを各人が購入し回し読みしていた。ジャンプ・マガジン・モーニング・スピリッツだったか……

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