上野日記

自分が主人公の小さな物語

東野圭吾の『クスノキの番人』を読んだ

東野圭吾の『クスノキの番人』を読んだ。2020年3月に実業之日本社より刊行された長編小説だ。

以下の概要はAmazonより:

恩人の命令は、思いがけないものだった。不当な理由で職場を解雇され、腹いせに罪を犯して逮捕された玲斗。そこへ弁護士が現れ、依頼人に従うなら釈放すると提案があった。心当たりはないが話に乗り、依頼人の待つ場所へ向かうと伯母だという女性が待っていて玲斗に命令する。「あなたにしてもらいたいこと、それはクスノキの番人です」と……。そのクスノキには不思議な言伝えがあった。

ひょんなことから「クスノキの番人」を任された青年、自分の人生なんてどうでもいい、なるようになる、と自分の人生を少し諦めかけていた。依頼してきたのは母親の異母姉だった。そして、その神社の巨大な楠には不思議な力があった。楠の中でろうそくを灯しに念じれば願いが叶うのか…。そうではなかった。

楠に念を預ける人、念を受け取る人、それぞれに思いがあり、人間模様が織り込まれていて、心温まる物語だった。ぜひドラマ化・映画化してほしい。



© 2002-2025 Shuichi Ueno