上野日記

自分が主人公の小さな物語

中山七里の『さよならドビュッシー』を読んだ

中山七里の『さよならドビュッシー』を読んだ。2010年に宝島社より刊行された、岬洋介シリーズ第一弾で、第8回「『このミステリーがすごい!』大賞」の大賞を受賞した推理小説だ。東出昌大黒島結菜によるテレビドラマが先日(3/18)放送されたので原作を読んでみた。3年前には映画化もされていたらしいが知らなかった。

以下の概要はAmazonより:

ピアニストからも絶賛!ドビュッシーの調べにのせて贈る、音楽ミステリー。ピアニストを目指す遙、16歳。祖父と従姉妹とともに火事に遭い、ひとりだけ生き残ったものの、全身大火傷の大怪我を負う。それでもピアニストになることを固く誓い、コンクール優勝を目指して猛レッスンに励む。ところが周囲で不吉な出来事が次々と起こり、やがて殺人事件まで発生する―。第8回『このミス』大賞受賞作品。

ピアニストをめざす16歳の少女が火事で祖父と従姉妹を亡くし自身も大やけどを負った。整形手術により顔はどうにか元通りになるも松葉杖なしでは歩けず、指の動きもままならないが、ピアニスト岬洋介の指導でコンクールに挑む。さらに階段や松葉杖の細工で事故にあいそうになったり、母親が神社の石段から転げ落ち死亡したりと不可解な出来事が続く。
そして内部犯行説が浮上する。推理小説の定石として一番怪しい人物は犯人候補から外し、こいつしかいないと思いながら読み進める。えっ、びっくり仰天、なんてことだの大どんでん返し…。いゃあぁ、びっくりした。さすがは大賞受賞作だ。

読了後、録画していたドラマを観たが、結末が分かってしまっていたので少し興ざめしてしまったのは残念だ。

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