上野日記

自分が主人公の小さな物語

池井戸潤の『民王』を読んだ

池井戸潤の『民王』を読んだ。2010年にポプラ社より刊行された長編小説だ。7月からテレビ朝日系でドラマが放送されるのを知り読んでみた。図書館から借りてきて自宅で本を開いて初めて「みんおう」ではなく「たみおう」と読むのを知った(^^;。

以下の概要は裏表紙より:

「お前ら、そんな仕事して恥ずかしいと思わないのか。目をさましやがれ!」漢字の読めない政治家、酔っぱらい大臣、揚げ足取りのマスコミ、バカ大学生が入り乱れ、巨大な陰謀をめぐる痛快劇の幕が切って落とされた。総理の父とドラ息子が見つけた真実のカケラとは!?一気読み間違いなしの政治エンタメ!

総理大臣のその息子で大学生の人格が入れ替わるところから話が始まる。えっ、ファンタジーなのか…。と思ったら、脳に最新技術のチップを埋め込まれて脳波を操るということなので、どちらかというとSFなのだろう。米国の最新技術が何らかの組織に盗まれて、それが悪用されたらしい。

人格が入れ替わったため漢字もろくに読めない首相となり世間は大騒ぎする。他の大臣や野党第一党の党首も子供と人格が入れ替えられ、犯人の目的を探る。親子の奮闘ぶりをコメディータッチに描いたり、政治の世界を痛切に皮肉ったりと意外と面白かった。

ドラマが楽しみだ。

© 2002-2024 Shuichi Ueno