上野日記

自分が主人公の小さな物語

海堂尊の『螺鈿迷宮』を読んだ

海堂尊の『螺鈿迷宮』を読んだ。2006年に角川書店より刊行された長編ミステリー小説だ。「『チーム・バチスタの栄光』から始まる『田口・白鳥シリーズ』の2作目の『ナイチンゲールの沈黙』作中のある事件に間接的に関わった碧翠院桜宮病院を舞台とした作品」という位置付けだ。

以下の概要はAmazonより:

医療界を震撼させたバチスタ・スキャンダルから1年半。東城大学の劣等医学生・天馬大吉はある日、幼なじみの記者・別宮葉子から奇妙な依頼を受けた。「碧翠院桜宮病院に潜入してほしい」。終末医療の先端施設として注目を集めるこの病院には、黒い噂が絶えなかったのだ。やがて潜入した天馬の前で、患者が次々と不自然な死を遂げる!天馬、そして厚生労働省からの刺客・白鳥らが、秘された桜宮の闇に迫る。

氷姫こと姫宮香織が看護師として登場する。『チーム・バチスタの栄光』や『ナイチンゲールの沈黙』では白鳥の会話の中でしか出ていなかったので、これが初登場になるらしい。ただ、過去に読んだ『極北クレイマー』(時系列としてはこちらがだいぶ後だが)ではテキパキとしていたので違和感を覚えた。
主人公を含め複数の人物が思わぬところで絡んでおり、伏線もちりばめられていたのには驚かされた。なるほどね。なかなか面白かった。ひょっとしたら続編もあるのかな。

© 2002-2024 Shuichi Ueno