上野日記

自分が主人公の小さな物語

中山七里の『ヒポクラテスの憂鬱』を読んだ

中山七里の『ヒポクラテスの憂鬱』を読んだ。2016年に祥伝社より刊行された連作短編のミステリー小説で、先月読んだ『ヒポクラテスの誓い』の続編にあたる。「堕ちる」、「熱中(のぼ)せる」、「焼ける」、「停まる」、「吊るす」、「暴く」の6編が収録されている。

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以下の概要はAmazonより:

“コレクター(修正者)”と名乗る人物から、埼玉県警のホームページに犯行声明ともとれる謎の書き込みがあった。直後、アイドルが転落死、事故として処理されかけたとき、再び死因に疑問を呈するコレクターの書き込みが。関係者しか知りえない情報が含まれていたことから、捜査一課の刑事・古手川は浦和医大法医学教室に協力を依頼。偏屈だが世界的権威でもある老教授・光崎藤次郎と新米助教の栂野真琴は、司法解剖の末、驚愕の真実を発見する。その後もコレクターの示唆どおり、病死や自殺の中から犯罪死が発見され、県警と法医学教室は大混乱。やがて司法解剖制度自体が揺さぶられ始めるが…。

前回は法医学教室の研修医だった主人公の女性は、助教として正式に大学職員になっていた。事故死、病死、自殺と思われる死体を解剖し、その死の真相を追及するのは今回も同じだが、違うのが外部からの書き込み情報が解剖の発端となった。そこには、意外な真相が隠されており、小説全体を通しての謎の人物(コレクター)の捜索も含まれていた。

前作と同じような話だったので、前半はあまり期待せずに読み始めたのだが、後半から一気に面白くなった。続編を期待したい。

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