上野日記

自分が主人公の小さな物語

又吉直樹の『火花』を読んだ

又吉直樹の『火花』を読んだ。2015年に文藝春秋より刊行された純文学の中編小説だ。メディアでいろいろ話題になり35万部を超えるヒット作となったらしい。

以下のあらすじは文藝春秋のWEBページより:

売れない芸人の徳永は、熱海の花火大会で、先輩芸人である神谷と電撃的に出会い、「弟子にして下さい」と申し出た。神谷は天才肌でまた人間味が豊かな人物。「いいよ」という答えの条件は「俺の伝記を書く」こと。神谷も徳永に心を開き、2人は頻繁に会って、神谷は徳永に笑いの哲学を伝授しようとする。吉祥寺の街を歩きまわる2人はさまざまな人間と触れ合うのだったが、やがて2人の歩む道は異なっていく。徳永は少しずつ売れていき、神谷は少しずつ損なわれていくのだった。お笑いの世界の周辺で生きる女性たちや、芸人の世界の厳しさも描きながら、驚くべきストーリー展開を見せる。

先輩芸人との出会いが主人公のお笑いの道を少しだけ変えていく。その先輩は売れない芸人だけどお笑いに対する思いは哲学的である意味筋は通っている。ただ周りには理解されないのかもしれない。
主人公の細かな心情や心の変化が鮮やかに表現されており、純文学らしい文章で書き綴られているのには驚いた。

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