上野日記

自分が主人公の小さな物語

三浦しをんの『神去なあなあ夜話』を読んだ

三浦しをんの『神去なあなあ夜話』を読んだ。2012年に徳間書店より刊行された長編小説(短編連作かも)だ。2年前に『神去なあなあ日常』を読んでから、いつかは読みたいと思っていた本だ。昨年公開された映画もそろそろテレビで放送されてもいい頃なのに…。

『―日常』の読後感想は「まあまあ」だったので続編の『―夜話』もそれほど読みたいとは思っていなかったのだが、図書館の書架でこれを見つけたときはうれしくなり即借りてきた。
前作の『―日常』のその後の話で、神去村の神話、居候しているヨキとみきのなれそめ、清一やヨキの両親について、プチ遭難、お稲荷さんの言い伝え、クリスマス、そして直紀とのその後、が面白おかしく語られている。二十歳になった主人公の勇気の日々の思いや身近な人の思いがとても羨ましいぐらいに書き綴られている。『―日常』の勇気の成長ぶりに比べて、『―夜話』では相変わらずの不器用ぶりも読者をひきつけている要因のようだ。
二十歳の主人公が村人全員に愛されている、かわいがられているのがとても羨ましく思った。
さてさて続きはどうなるの、で終わったので、三浦さんには続編を是非書いてほしい。

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