上野日記

自分が主人公の小さな物語

桜庭一樹の『私の男』を読んだ

桜庭一樹『私の男』を読んだ。2007年に文藝春秋より刊行され、第138回直木賞を受賞した長編小説だ。2014年に公開された映画は、第36回モスクワ国際映画祭で、最優秀作品賞と主演の浅野忠信が最優秀男優賞を受賞した。その受賞をニュースで知り原作を読んでみようと図書館から借りてきた。「R15+指定」の映画らしいがテレビで放送されるだろうか。浅野忠信よりも19歳の二階堂ふみがどのような演技をしたのか、そっちのほうが気になるw。観てみたい。

あらすじはWikipediaより引用:

2008年6月、結婚式を翌日に控えた腐野花が婚約者の美郎、父の淳悟と3人で会食する場面から始まり、第2章は2005年11月、第3章は2000年7月、第4章は2000年1月、第5章は1996年3月、最終章は1993年7月と、年月をさかのぼっていく形で物語は進む。また年月がさかのぼるにつれて舞台も東京から北へ変わっていく。
 竹中花は9歳のとき、奥尻島を襲った大地震北海道南西沖地震)による津波で家族を亡くし、親戚に当たる腐野淳悟の申し出によって引き取られ、北海道の紋別市性的虐待を受けながら暮らす。それ以来、花は淳悟と離れないと決意したのだが、大人になってから美郎と結婚することになる。第1章では花が新婚旅行から帰ってきて、淳悟が消えたことを知るまでを描かれ、第二章では後の婚約者である美郎との出会い、第三章では高校生になった花と淳悟の殺人、第四章では中学生の花による殺人、第五章では小町を中心にして描かれ、最終章となる。物語は全体的に日本ではタブーとされている親子の愛(近親相姦)を中心に描かれている。

震災孤児を引き取った男性と養女の異常なまでの禁断の愛…。話が2008年から始まり1993年と過去に遡るように構成されているのにも驚いた。二人がなぜこのような関係になったのか、二人に隠された秘密とは…、年月を遡るにつれて徐々に明かされていく。
過去と現在を交互に語られる小説はよくあるが、このように現在から過去へ順に遡る話は初めてだったので多少の違和感はあったものの面白く読むことができた。

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