上野日記

自分が主人公の小さな物語

小路幸也の『東京公園』を読んだ

小路幸也の『東京公園』を読んだ。2006年に新潮社より刊行された長編小説で、2011年には三浦春馬主演で映画が公開され、第64回ロカルノ国際映画祭で金豹賞(グランプリ)審査員特別賞を受賞した。その映画がNHKBSプレミアムで4/1に放送されるのを知り図書館で借りてきた。

裏表紙のあらすじをいかに引用する。

写真家をめざす大学生の圭司は、公園で偶然に出会った男性から、奇妙な依頼を受ける――「妻の百合香を尾行して写真を撮ってほしい」。砧公園、世田谷公園、和田堀公園、井の頭公園……幼い娘を連れて、都内の公園をめぐる百合香を、カメラ越しに見つめる圭司は、いつしか彼女に惹かれていくが。憧れが恋へと成長する直前の、せつなくてもどかしい気持ちを、8つの公園を舞台に描いた、瑞々しい青春小説。

幼いころに亡くなった母親の影響で写真家を目指している大学生の青年が公園で出会った男性から不思議な依頼を受ける。幼い娘と公園を散策する妻の写真を密かに撮ってほしいと。浮気を疑っているようだ。ファインダー越しの彼女に惹かれていく。主人公の同級生の女性、血の繋がらない姉(父親の再婚相手の連れ子)との関係が微妙すぎて、そしてもどかしい。尾行する依頼者に妻がなぜ公園をあちこち散策するのかというミステリアスな部分も、読み手を引き込ませる要素になっていたのではないだろうか。なかなか面白かった。
自分は主人公の青年と同じ頃(学生時代)に何を考えていたのだろうか。

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