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上野日記

自分が主人公の小さな物語

重松清の『舞姫通信』を読んだ

重松清の『舞姫通信』を読んだ。1995年に新潮社より刊行された長編小説だ。

あらすじはAmazonより。

ラストシーンは、もう始まっているのかもしれない。人は、誰でも、気づかないうちに人生のラストシーンを始めている。17歳で死んだ〈自殺 志願〉のタレント城真吾にとっては、16歳は晩年だった。城真吾は教えてくれた。人は死ねる。いつ。いつか。いつでも――。でも、僕は思う。僕の教え子の君たちの「いつか」が、ずっとずっと、遠い日でありますように。教師と、生徒と、生と死の物語。

「自殺」という重いテーマが軸になっている。10年前に校舎から飛び降りて自殺した女子高生は、「舞姫」と呼ばれ伝説のような話が生徒たちの間に受け継がれている。「舞姫」の当時の担任はひょっとしたら助けられたのかもしれないと悩みながら教師を続けている。そんな女子高に赴任してきた主人公の教師、彼の双子の兄も5年前に自殺していた。兄の自殺の理由は彼自身も兄の彼女にも分からない。ひょっとしたら自分が死ぬべきだったのか…。
「生」と「死」、あちら側とこちら側はほんのちょっとした境界線なのか。

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