上野日記

自分が主人公の小さな物語

横山秀夫の『ルパンの消息』を読んだ

横山秀夫の『ルパンの消息』を読んだ。2005年に光文社カッパ・ノベルスより刊行された長編ミステリ小説だ。1991年に第9回サントリーミステリー大賞の佳作を受賞したが、15年の時を経てようやく出版された横山氏の処女作だ。

図書館をウロウロしていたら面白そうな題名にふと目が止まり手に取ってみた。横山氏の小説は『クライマーズ・ハイ』しか読んでないが、氏の処女作だと知り早速借りてきた。
以下のあらすじはAmazonより。

十五年前、自殺とされた女性教師の墜落死は実は殺人―。警視庁に入った一本のタレ込みで事件が息を吹き返す。当時、期末テスト奪取を計画した高校生三人が校舎内に忍び込んでいた。捜査陣が二つの事件の結び付きを辿っていくと、戦後最大の謎である三億円事件までもが絡んでくるのだった。時効まで二十四時間、事件は解明できるのか。

15年前の高校女性教師の自殺が殺人だったと警察にタレこみがあり警察が追う騒動する。容疑者は当時高3だった悪ガキ3人。校長室から期末テストを盗む「ルパン作戦」と金庫から見つけた先生の遺体。あの3億円事件の容疑者が登場する。
タレこんだのは誰かとか、15年前のことをよく覚えているなとか、あれっと思う部分とか、あいつは怪しいこいつも怪しい冒頭の新聞記者はどうしたのとか、色々考えながら読めるなかなか面白い推理小説だった。終盤に向けての展開には驚かされた。すごい!

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