上野日記

自分が主人公の小さな物語

吉田修一の『ひなた』を読んだ

吉田修一の『ひなた』を読んだ。2006年に光文社より刊行された連作短編小説だ。本書は2008年発行の文庫本だ。

裏表紙の「あらすじ」。

新堂レイは有名ブランドHに就職したばかりの新人広報。彼女は、海で偶然再会した同級生の大路尚純と昨年夏から付き合っている。尚純は大学生。彼が両親と暮らす文京区小日向の家で、兄夫婦が同居をし始めた―。それぞれが関わり合って淡々とした日常を紡ぎだす。お互いに踏み込むことのできない「聖跡」を抱えながらも―。四人の視点で「春夏秋冬」を描き出す。

4人の視点でそれぞれの日常が語られている。春・夏・秋・冬と季節は流れ、それぞれの思いは少し複雑だ。家族関係や出生の秘密、夫婦、恋人、親友のことなど、様々な人間関係が織り込まれているが、誰にでも話せるようなことばかりではなく、自分の中に隠しておきたい「かげ」がある。ただ「ひなた」は生活おいて最も大切なものなのかもしれない。

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