上野日記

自分が主人公の小さな物語

和田竜の『のぼうの城』<上>を読んだ

和田竜の『のぼうの城』<上>を読んだ。2007年に小学館より刊行され、2008年に第139回直木賞候補、2009年に第6回本屋大賞第2位となった長編歴史小説だ。2012年11月に野村萬斎佐藤浩市榮倉奈々ら出演で映画が公開される。当初2011年9月に公開予定だったが水攻めシーンがあることから東日本大地震の被害を配慮して延期された。

時々目にした小説でいつか読みたいと思っていたら、文庫本を古本屋で見つけ買ってきた。
成田長親は、武術は苦手そして愚鈍なため、領民から「でくのぼう」を略して「のぼう様」と呼ばれていた。本人は一向に気にしない。ただ、民から慕われていた。時は秀吉天下統一目前で、北条氏小田原城に攻め入る。石田三成は秀吉により武州忍城討ちを命じられる。小田原城に篭城している忍城の当主氏長は豊臣側に降伏を内通していた。しかし、城代(の代理)長親は降伏せずに戦を決意する。後編につづく……。

成田長親は、日頃みんなからバカにされたり疎ましく思われていたりしたが、農民からは「のぼう様」のためなら命を掛けることをいとわないと徴発に不平を言わず、忍城での篭城に参加する場面は少しうるっときてしまった。下巻が楽しみだ。

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