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上野日記

自分が主人公の小さな物語

「第19回 東京国際ブックフェア」に行ってきた

第19回東京国際ブックフェアに行ってきた。


【概要(Webより)】:東京国際ブックフェアは日本最大の「本」の見本市です。全国各地の書店への営業、海外出版社との版権取引、読者へのアピールの場として年々評価が高まっております。

目的は養老孟司氏の講演だ。「読書で、脳を揺さぶれ!」という題を見て思わず申し込んでしまった。講演終了後展示会場に行ったが、日曜日で最終日ということもあるだろうが、かなりの人だかりで驚いた。IT系の展示会ではすべてのブースを見て回るのだが、今回はあまり興味がなかったので、適当に見て回った。
楽天の電子ブック〈kobo〉を触ってみた。ページをめくると一瞬画面が反転(フラッシュするような感じ)するので、とても気になる。説明員に聞いてみたが「仕様」らしい。他社の製品(AmazonKindleとか)はどうなんだろう。

読書で、脳を揺さぶれ!

東京大学名誉教授 養老 孟司 氏

【概要(Webより)】:「人生をかけて本を読んだとき、はじめて影響を受ける、ものすごく響いて自分が変わってくる。」自分の人生は本のおかげだったという養老氏が、自らの世界観を変えるような本の選び方・読み方を多彩な切り口で伝授する。「変わることに勇気を持ち、それを楽しめ。」というメッセージを込めた老若男女必聴のセミナー。

【主催者挨拶】4400名の応募があり、この会場には入りきらなかったので急遽サテライト会場を準備した。


〈こんなに人が多いと本音が話せない。20人くらいだったら質問が来てもフォローができるが、大人数だと苦情を処理できない。NHK的なしゃべりをするしかない。〉という出だしで会場の笑いを誘った。後はブックフェアで本を買って読めば問題ない、と続く。

戦前は本が少なかった。戦時中は紙がなかった。戦後は本の値段がかなり高騰し、なかなか買えなかった。よく古本屋で買ったものだ。一生懸命読んだ本は良く覚えている。虫が好きだったので『ファーブル昆虫記』を読んだのを今でも覚えている。今はたくさん本がある。自宅の稼働式の本棚もいっぱいになり、あふれて本棚の間にも本が入り、稼働しなくなった。AmazonKindleは便利で、驚いた。

二宮尊徳の像を見て思う。電車の中で本がないと死にそうになる。宗教の本を読んでいる人が多い。旅行ではいっぱい本を持っていく。いっぱい本を持つのは大変。そこでKindleはとても便利。宣伝ではない。

GPS付きのデジカメは便利。今の情報機器は発達している。暮らしを変えた。本はどうか。電子出版はどうなっていくか。19世紀のゾウムシの本を昔古本やで買った40万円した。全8巻。今はインターネットでただで読める。情報格差がある。これだけ情報があるのに利用されていないのは、みなさんにやるきがないと思う。

マンガミュージアム。みんな集中して読んでいる。マンガの吹き出しはルビ。

日本語は読み書きの言語。寺子屋の読み書きそろばんだ。文字を読むことが中心。日本人はおしゃべりが下手なのは、読み方が中心だからだ。

小説などに「花鳥風月」がなくなってきた。若い作家の本に季節感があるかどうかをチェックするようになった。本を選ぶときに「花鳥風月」があるかどうか。自然が入っているかどうか。

読み方で本は生きたり死んだりする。時代を読む。夏目漱石の小説は明治の作品だ。奥行きがない人が多い。時間的な奥行き。余裕がないとできない。今の人は忙しすぎる。忙しいといっても高が知れている。

現在の世の中は、人間一人ひとりが必要とするエネルギーの30〜40倍のエネルギーが使われている。照明・冷房・電車・自動車…。無駄なエネルギーを消費しないように、じっと本を読むべきだ。

  • ここで講演は終わった。「読書で、脳を揺さぶれ」とか「自らの世界観を変えるような本の選び方・読み方を多彩な切り口で伝授する」とか「変わることに勇気を持ち、それを楽しめ」とかなかったような気がする。話があちこちに飛びまとまりがなかったような気もしたが、要所々々に笑いがあり、なかなか面白かった。ま、人それぞれ読書を楽しもう…、ということかな。
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