上野日記

自分が主人公の小さな物語

東野圭吾の『悪意』を読んだ

東野圭吾の『悪意』を読んだ。1996年に双葉社より単行本が、2000年に講談社ノベルス2001年に講談社文庫より文庫本が刊行された加賀恭一郎シリーズとしては第4作の長編推理小説だ。

2001年にNHKでドラマが放送されたが、主人公加賀恭一郎は西原甲子男という名に変更され、しかも間寛平が演じたらしい。原作からのイメージも阿部寛がぴったりなので、思わず笑ってしまった。
物語の構成は、遺体第一発見者の手記と加賀恭一郎の記録や独白の形式が交互に記述され、それぞれの視点で事件の内容や推理が語られている。最初の第一発見者の手記を読むと“こいつが犯人じゃないの”と思わせる内容だ。すると次章の加賀の記録で彼を犯人と断定し、その次の章では犯人が殺害を自白してしまう。「早っ!」と思いながら読み続けると「殺人の動機」がわからない、というか「自供しない」。なるほど、そう言うことかと読み進めると実に面白い展開になる。二転三転の展開に読者を楽しませてくれる。また、加賀恭一郎の教師時代のエピソード(何故教師を辞めたかの理由)も興味深かった。

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