上野日記

自分が主人公の小さな物語

吉田修一の『日曜日たち』を読んだ

吉田修一の『日曜日たち』を読んだ。2003年に講談社より刊行された連作短編集だ。「日曜日のエレベーター」、「日曜日の被害者」、「日曜日の新郎たち」、「日曜日の運勢」、「日曜日たち」が収録されている。本書は2006年の文庫本だ。

東京で暮らす男女5人の5つの物語。殺伐とした都会で暮らす若者が、元カノのこと、友達のこと、家族のこと、偶然に出会った人のこと、暴力をふるう彼氏のこと。悩みながら生きていく。でも「嫌なことばかりだったわけではない」とその暮らしを振り返るくらい成長していた。
各編には幼い小学生の兄弟が登場する。それぞれの主人公が何らかの形でかかわるのだが、その謎が最後に解き明かされる。

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