上野日記

自分が主人公の小さな物語

伊坂幸太郎の『重力ピエロ』を読んだ

伊坂幸太郎の『重力ピエロ』を読んだ。2003年に新潮社より刊行され、第129回直木賞候補、第57回日本推理作家協会賞長編及び連作短編集部門候補、第1回本屋大賞ノミネート作品、2004年版このミステリーがすごい!第3位、となった長編ミステリー小説だ。2009年には加瀬亮岡田将生出演による映画が公開された。

仲の良い兄弟だが弟の出生には辛い事件があった。仙台の街で起こる連続放火事件、そして謎のグラフィティアート(壁などのらくがき)が残されていた。遺伝子の配列に関連しているようなルールに絡めて、兄弟とその父親は謎解きを始める。「春が二階から落ちてきた」。そして……。
そして、ケーブルテレビで放送された映画版(6/8録画)を観た。大筋は原作とあっているけど、結構変更されたのだなとちょっとビックリしてしまった。母親の思い、父の思い、兄の思い、弟の考えそして執念、作者が言いたかったことは伝わったような気がする。ただ、心理描写とか性格の裏付けとかが抜けていたのがちょっと残念だ。

遺伝子の配列とそれに関連した放火のルールの謎解きはあまり意味がなかったような気がする。そのためか、映画版ではかなり削られていたようだ。ミステリーとしてはもう一つだったかな。

兄弟の子供の頃、家族でサーカスを見に行ったエピソードが語られている。ピエロが重力に逆らって空中ブランコをするシーンだ。それを読んでいて、子供の頃家族でサーカスを見に行ったことを思い出した。あれはいつだったろうか。小学生だったような気がする。空中ブランコはなかったが、綱渡りはあったような気がする。よく思い出せない……。

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