上野日記

自分が主人公の小さな物語

重松清の『エイジ』を読んだ

重松清の『エイジ』を読んだ。1999年に朝日新聞社より刊行され、第12回山本周五郎賞を受賞した小説だ。2000年にNHK総合でテレビドラマが放送されたらしい。

主人公は<エイジ>、中学2年のまじめで普通の少年だ。自分の暮らす町で連続通り魔が発生し、捕まった犯人は同じクラスの少年だった。その日から自分について考え出す、同じようにいつか「キレる」かもしれない、と。家族のこと(母親に対して、父親にたいして、姉に対してのお思い)や友達のこと、いじめられている親友を助けてあげられないこと、同じクラスの少女に対する恋心など、思春期の少年の微妙な揺れる心を描いている。
自分もそうだったかもしれないと、この小説を読みながら思った。母親や祖母の言葉にいらだったり、クラブ活動や勉強のことで悩んだり、いじめのことなどで心を痛めたりしていたかもしれない。「思春期」という言葉で簡単にすまされないような期間だけど、子どもから大人へのステップだったのだろう。今となっては懐かしい思い出なのかもしれない。

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