上野日記

自分が主人公の小さな物語

椎名誠の『新橋烏森口青春篇』を読んだ

椎名誠の『新橋烏森口青春篇』を読んだ。この本はいつ買ったのかわからないくらいほどで、そのままほっぽり出していた。読もうかと思いちょっと調べたら『哀愁の町に霧が降るのだ』の続編にあたることを知り、そちらの本を探したのだがなかなか見つけることができなかった。で、読む本もなくなったし仕方なく読んだということだ。

「自伝的青春小説」とあるように本人が主人公であるが、創作小説らしい。ただ、登場人物等は実在する人もいるようだ。就職した23歳のシーナ君の奮闘ぶり、職場の若手で飲みにいったり、職場で夜な夜な飲んだり、賭けポーカーで盛り上がったり、近所の喫茶店のウエイトレスへの淡い恋心等々が面白おかしく描かれている。面白いのだが、読んでいてちょっと物足りなかったかな……。


私自身に関して言えば、入社3年目に職場が横浜の戸塚から関内に移った頃がこの小説のような感じだったかもしれない。仕事が終わり関内駅に向かう途中にはたくさんの飲み屋があり、血気盛んな私は若手で毎日のように飲んでいた。帰りは地下鉄一本だったし、乗れなくてもタクシーで2千円程度だったのであまり気にしていなかった。金曜の夜は野毛あたりで始発まで飲むという始末だ。新橋付近では数回しか飲んだことがないが、この小説を読んでいて、ふとあの頃の「青春」を思い出してしまった。

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