上野日記

自分が主人公の小さな物語

東野圭吾の『魔球』を読んだ

東野圭吾の『魔球』を読んだ。1984年の第30回江戸川乱歩賞の最終候補に残るが惜しくも落選いたらしい。その翌年『放課後』で第31回江戸川乱歩賞した。

話が昭和39年(1964)の春の甲子園で始まったので、過去を振り返っているのかなと読み進めたら、その時代の高校野球が舞台だったのでちょっと驚いた。以前に読んだ『放課後』や『卒業』が現代(といっても多分80年代だった)ので、不思議な感じがした。

色々な事件や事象がうまく絡み合っていて伏線を撒き散らしているが、謎ときのヒントとしては弱いので読んでいても謎がなかなか解けなかった。キーパーソンだと思っていた少年が途中で殺されたので、読んでいて「えぇーっ!」と声を出してしまったほどだ。なかなか面白かった。ただ、推理小説は登場人物が多くて読むのに大変だ。


高校野球、甲子園と言えば、私が大学1年の時、出身高校が県予選の決勝で敗れたのを思い出す。9回表2アウトランナー1,2塁だったか、ちょっと記憶はあいまいだが、あと一人アウトで甲子園に行けるチャンスだった。だが、そこから打たれて逆転を許し、9回裏で追いつくことができなかった。3年生だった妹は球場まで応援に行ったらしい。その時のピッチャーが福岡ソフトバンクホークス監督の秋山幸二だった。

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