上野日記

自分が主人公の小さな物語

村上春樹の『ねじまき鳥クロニクル』(第1部)を読んだ

村上春樹の『ねじまき鳥クロニクル』の「第1部 泥棒かささぎ編」を読んだ。副題の「泥棒かささぎ」は、冒頭の「僕はFM放送にあわせてロッシーニの『泥棒かささぎ』の序曲を口笛で吹いていた」とあるので、そこから来ているだろう。本書は、「第2部 予言する鳥編」と「第3部 鳥刺し男編」の三部作となっている。また、年代設定が『1Q84』のBOOK1とBOOK2に似ているらしい。

この本を買って来たはいいがページ数が多かったので、大昔に買った『パン屋再襲撃』という村上春樹の短編集を読み返してみようかとパラパラと見たら目次に「ねじまき鳥と火曜日の女たち」が収録されていることが分かった。題名が似ていたので『ねじまき鳥クロニクル』は続編もしくは関連性があるのかなと思い、読み返してみた。

……でも途中で飽きたので、こちらを読むことにした。ところが何と最初の1章節「火曜日のねじまき鳥、六本の指と四つの乳房について」がほとんど同じ内容だった。でも、微妙に違う。……調べたら「ねじまき鳥と火曜日の女たち」を改稿したものらしい。なるほど。

内容は相変わらず不思議な展開になる。不思議な電話が掛ってきて、不思議な姉妹や少女、占い師(みたいな)が現れたりして、不思議と面白い。続きが楽しみだ。


主人公がスパゲッティーをゆでながら聴いているロッシーニの「泥棒かささぎ 序曲」ってどんな曲だったけと思い、YouTubeで検索してみた。あーなんとなく聴いたことがある程度だった。ふと関連動画を観るとロッシーニの「セビリアの理髪師 序曲」がアップされていた。懐かし……。学生の頃、マンドリンクラブの演奏会で弾いた曲だ。

さてと、「第2部 予言する鳥編」を読み始めるかな。

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