上野日記

自分が主人公の小さな物語

「情報セキュリティ人材育成シンポジウム」に行ってきた

東京駅の八重洲北口近くにある「ベルサール八重洲」で開催された「情報セキュリティ人材育成シンポジウム〜永遠のビギナー対策を考える〜」に参加してきた。

主催は総務省で、事務局は「特定非営利活動法人 日本ネットワークセキュリティ協会(JNSA)」だ。人材育成という柄ではないが、何となくおもしろそうだったことと、無料だったし、暇だしで参加してみた。開場は300名ほどが入れるだろうか、結構は広さだ。今日はそれが満員になるという。今日はNHKのカメラが入るらしい。

総務省における情報セキュリティ政策について

総務省 情報セキュリティ対策室長 中野正康


  • 政府のICT戦略の推移

インフラの整備→情報セキュリティ政策会議(2005)
問題が発生しないと危機感を覚えない。英国では2007に2700万人分個人情報が紛失した。日本でも頻発した。このため、取り組みが真剣になった。
<中略>
・まとめ
 地方自治体のセキュリティの意識が低いので啓発をしていきたい。予算をとると口も出さなくてはいけない。官民主導でうまく行くようにしていきたい。「新たな資格制度」も考えている。日本の利用者は安全な環境でも不安を感じやすい。・日本は「利活用・安心」両面で遅れている。

家庭や学校現場からみたビギナー対策

 熊本県南小国中学校 教頭 桑崎剛氏

大人は子供のお手本になっているか?→マナー向上を言っても、大人が破っている。自動車で携帯、電車内で携帯、授乳中の携帯(2004年の小児科学会。米国2000年)、食事中の携帯。
親のありかたによって、子供は違う。
・親子で議論。「ケータイが必要」と「ケータイが欲しい」は違う。その見極めには親子の契約書を!!
・子供のネットとケータイ!ポイント
 子供に変化(SOS)に敏感になる。子供が、ケータイと距離を置く、呼び出し音に敏感になる、ケータイの話をすると怒る。
 トラブルが起こったら。仕返しをさせない。専門機関に相談する。
 家庭のルールづくり、話し合えるないしあえる親子関係が必要である。

情報セキュリティ資格保有者のあり方

ISEPAスキルWGリーダ (ISC)2 JAPAN代表 衣川俊章氏

・今後に向けての提言
 雇用主、従業員、委託先の中で「必要な人材象」「人材育成・評価手法」「資格活用」の認識について共有することが重要
 資格の有効活用においては、「資格維持」に対して個人の努力だけではなく、組織としての支援策の確立が不可欠

高度情報セキュリティ人材育成のアプローチ

ISEPA/株式会社ラック 長谷川長一氏

・今後の展望と提言
 高度人材育成で必要な教育
 産学官連携が必要

永遠のビギナー対策をどう考えるか?

モデレーター:SPREAD代表 下村正洋氏
パネリスト:学校現場の立場から 桑崎剛氏
現場の立場から 山本享氏(湘南ふじさわシニアネット)
企業の人材を育成する側から 与儀大輔氏(ISEPA)
現場の人材を育成する立場から 会田和弘氏(SPREAD)
JNSAセキュリティベンダー代表 高橋正和氏(マイクロソフト株式会社)

・何が問題か?
学校では、機器の整備が遅れている、人的な問題:ICT支援が遅れている。学校の配備は非常に遅れており、韓国に一気に抜かれてしまった。PCを配備したら支援が必要だ。先生はとても忙しい。地方自治体は遅れている。熊本氏はヘルプデスクがありこのような環境はまれなケースである。
PCサポートでは、50%のユーザはWindowsUpdateもウイルス対策ソフトも入れているが、25%のユーザは何もしていない。ユーザのレベルは非常に低い。
ビギナーとは、マニュアルは一切読まない、デジタル家電の設定もできない、ウイルス対策ソフトは必要なのかと尋ねる。

エコは必要だということが浸透してきている。セキュリティも必要だということを道徳的な所から説明する必要がある。大事なデータがないから大丈夫だといっても、加害者になるかもしれないことを知らない。メディア(テレビ)を通して啓蒙が必要であり、SPREAD(セキュリティ対策推進協会)はそのパイプ役になりたい。


<感想>
「情報セキュリティ人材育成」という題だったので、情報セキュリティの専門家を教育・育成する話かと思ったら、全然違っていた。コンピュータ等のセキュリティに関し知らない人がたくさんいてその人たちをどのように啓蒙するかということだった。確かに、会社にいたころ、「PC関連の通達メール」が課内に展開されて時、庶務担当が「何を書いてあるかさっぱりわからない」と言っていた。我々にとってはごく当たり前の内容を理解できないということだ。今回のセミナーに参加して、世の中はそんな人たちが大勢いることを知った。パソコンやインターネットが急激に普及し、いい面ばかりが映っていたが、その影の部分に対応できない人、一生懸命対応しよう(させよう)とする人たちがいることを知ったのは良かったかもしれない。

(2010/2/16作成)

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