上野日記

自分が主人公の小さな物語

中山七里の『どこかでベートヴェン』を読んだ

中山七里の『どこかでベートヴェン』を読んだ。2016年に宝島社より刊行された長編推理小説だ。

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以下の概要はAmazonより:

ニュースでかつての級友・岬洋介の名を聞いた鷹村亮は、高校時代に起きた殺人事件のことを思い出す。岐阜県立加茂北高校音楽科の面々は、九月に行われる発表会に向け、夏休みも校内での練習に励んでいた。しかし、豪雨によって土砂崩れが発生し、一同は校内に閉じ込められてしまう。そんななか、校舎を抜け出したクラスの問題児・岩倉が何者かに殺害された。警察に疑いをかけられた岬は、素人探偵さながら、自らの嫌疑を晴らすため独自に調査を開始する。

いつまでもショパン』で活躍した主人公・岬洋介のことを報道で知った高校時代の友達が、高校時代に発生した殺人事件を思い出す。その彼(友達)の目線でその事件が語られていく。

岬洋介の天才的なピアノの才能、周囲には無頓着な性格で友達もできないし、敵も作りやすい性格だったようだ。唯一仲の良かった級友が救いだったのかもしれない。

事件発生後、「何故この生徒の事には触れないのだろう」と疑問を持ちながら読み進める。あぁ、やっぱりそうゆうことか…。なるほどね。

エピローグの最後の文には、ニンマリとしてしまった。なかなか面白かった。



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